万博で「くら寿司外交」!? 世界70カ国の料理を再現【WBS】
回転ずしチェーン「くら寿司」は、大阪・関西万博に提供する「特別メニュー」70種類を発表しました。メニューのうち20種類以上は、くら寿司と各国の大使らが協議しながら作ったもので、万博を舞台に、さながら「くら寿司外交」ともいえる様相を呈しています。 回転ずしチェーンくら寿司が12日に発表した万博で提供する特別メニュー。万博に参加する161の国と地域のうち70カ国の代表料理を再現しました。
カリブ海に位置するドミニカ共和国の料理「ペスカド・コン・ココ」は白身魚にココナツのソースをかけたもので、駐日ドミニカ大使が助言しました。 長部稀キャスターが駐日ドミニカ大使とともに試食しました。 「ココナツソースの甘さと、マリネの酸味がバランスよく絡み合っていて、日本では食べられない味です」(長部キャスター) 「最初はちょっと不安だった。大阪万博の機会を使って、ドミニカ共和国のおいしい料理を出してくれてすごくありがたい」(ドミニカ共和国の高田ロバート駐日大使) 今回の特別メニューのうち24種類は、くら寿司が各国の大使や大使館の専属シェフに試食をしてもらいながら再現したものです。外食チェーンと大使というと、牛丼チェーンの松屋が様々な国のグルメを提供し、各国大使を巻き込んだ「松屋外交」が話題を呼びました。 くら寿司もこれを意識したのでしょうか? 「いや、意識していない。1年半前ぐらいからやっているので、うちの方が準備は早いんじゃないかと思う」(「くら寿司」の松島由剛商品開発本部長) そんなくら寿司は当初、寿司で各国のメニューを作ろうとしましたが、苦戦し断念。各国の代表的料理の開発に切り替えたのですが、それでも苦労したといいます。
特に難しかったのが、イスラエルの「マラビ」。ミルクプリンのバラのソースがけです。 「バラのソースは日本でなじみがないと思うが?」(長部キャスター) 「初めて知りました。食用のバラが売っていない。どう作るんだというところから始まった」(松島商品開発本部長) 実は日本で回転寿司が広まったのは1970年の大阪万博に回転寿司が出店し、連日行列ができたことがきっかけです。今年の回転寿司の市場規模は過去最高8000億円超を見込んでいます。 くら寿司では、来年の万博を世界に回転寿司を広めるきっかけとしたい考えです。 「世界の人にくら寿司を知っていただきたい。ちょっと先に『松屋外交』みたいになってしまったけど、今後も続けていきたい」(松島商品開発本部長) 今回の料理は万博に先行して2月から全国550のくら寿司で1店舗につき1メニュー販売されるということです。 ※ワールドビジネスサテライト