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こだわって撮っているからこそ、大きなスクリーンで観て欲しい~入江悠監督:がんばれ!ミニシアター

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シネマトゥデイ

「大きなスクリーンで観るジョン・カサヴェテスの映画は、高校生の時にレンタルビデオで観た映画とは感覚がまったく違っていました」と入江監督は振り返る。「やっぱり体験の感覚がまったく違いますね。大きなスクリーンで観られるということはもちろんですが、家という空間では映画館ほど集中できないので。映画館の暗闇で集中して観るからこそ、ながら見では気づけないところがあったり、監督がさりさげなく入れている小さな音に気付いたりするんです。ライブハウスと同じで、映画館で観てもらいたい」と映画館で観ることの特別な感覚を語った。監督自身の映画作りも常に映画館を意識している。

 「もちろん上映後にブルーレイや配信など、テレビの画面で観る機会の方が長期的には多くなります。それでも僕はいつも映画館で上映することにフォーカスして映画を作っているんです。音や、俳優の瞬き一つこだわって撮っているからこそ、映画館で観て欲しい。それは多くの監督が同じ思いだと思います」

「もうすぐネットで配信されるから」と映画館に行くことをためらう人たちは増えてきている。だが入江監督の話す通り、映画監督は皆、映画館で上映するための映画を作っている。だからこそ、あの大きなスクリーンに映し出される監督や、役者の熱を映画館で感じることは最高の映画体験につながるはずだ。

 監督と縁の深い深谷シネマもまた、コロナ禍の影響で、経済的に大変な状況であることは間違いない。だが、入江監督が連絡したときはいつもの明るい声が返ってきたという。

「いろんな苦労をしてきた方たちだから、タフなんです。心が強いから、映画館そっちのけで、全国の移動映画館をどうするかっていう話をしてくれていてホッとしました」

 入江監督ら、日本の映画監督の有志が立ち上げたミニシアターエイドは、バラバラだった映画館や製作者が繋がるようになった。そして全国から集められた寄付金は3億円を超えた。しかし、いつまで続くかわからないコロナの影響と、国からの支援状況もままならない中で、ミニシアターはまだまだ歯をくいしばる時期が続いている。

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