大谷翔平、「打者1本」の決断は意外と近い? 30歳となり気になる“満身創痍”の体
ロバーツ監督は「3月時点での二刀流は難しいと思う。もちろんバッターとしての出場は予定している」と来シーズンの日本開幕戦では投手として出場することに関しては慎重な見解も示している。日本国内では「二刀流」復活が待ち望まれるが、現実は簡単な問題ではなさそうだ。 投手としての大谷は2022年に15勝、防御率2.33をマークしてサイ・ヤング賞候補にもなったが、右肘のコンディションの影響を受け続けてきた。「トミー・ジョン手術は2度まで」と言われており、次に故障した場合には投手としてのキャリアが終わってしまう可能性が高い。大谷自身も状況次第で、投手は断念しなければいけないことにも言及している。 「打者としてはメジャーでも超一流ということを証明できた。投手としての素材は素晴らしいが故障の危険性を常にはらんでいる。野手専念となれば守備に就くことも可能となり、強肩を生かした守備力も大きな武器になる」(MLB球団アジア地区担当スカウト) 「アスリートには練習と休養の両方が必要。リハビリしながら試合に出続けるには物理的な時間も必要で、休養が足りなくなる危険性がある。両方を追い求めることで野手としてのパフォーマンスが下がっては本末転倒だ」(スポーツマネージメント会社関係者) 大谷とドジャースの契約は10年総額7億ドル(約1068億円)と超高額。球団オーナーのマーク・ウォルター氏、もしくはアンドリュー・フリードマン編成本部長が交代した場合はオプトアウト(契約を途中で破棄する権利)を行使できる条項が盛り込まれている。とはいえ、全球団に対するトレード拒否権があり、今後のキャリアを同チームで全うする可能性も高く、ドジャース側も遅かれ早かれ決断はしなければならないはずだ。 「前代未聞の超大型契約を結んだだけに、『今季の成績は当然』と思われても仕方ない。今後の期待値はさらに高まるため、故障や試合出場ができなくなるリスクをドジャースは回避したい。そうなると投手・大谷への見切りをつける瞬間は早く訪れるかもしれない」(MLB球団アジア地区担当スカウト)