武蔵、チーム一丸で2次予選への切符を手に!
9月5日に開催した第99回全国高校サッカー選手権東京都1次予選。同27日に行なわれたブロック決勝の一戦では、武蔵が都立保谷を破り、2次予選へと駒を進めた。虎の子の1点を守り切る――。武蔵が見せたのは、粘り強い試合運びだった。 【フォトギャラリー】都立保谷 vs 武蔵 ▽都立保谷スターティングメンバー GK1 岩澤恒輝(C) DF4 平田誠 DF5 木下道輝 DF3 宮田颯人 DF6 山口大豪 MF14 石井康平 MF8 石川岳 MF7 川原悠 FW11 神山庸 FW9 西沢響 FW10 熊谷涼 監督 江口勝彦 ▽武蔵スターティングメンバー GK21 奥山海登 DF4 矢島壮(C) DF3 菅原聡 DF15 青山諒大 DF13 古野健一 MF17 宮川旭 MF19 松澤辰彦 MF11 岡部惇貴 MF8 太田慎一 FW7 浜野和輝 FW9 吉松拓哉 監督 岩永雄太 スタメンのうち7人が3年生だった都立保谷に対し、キャプテンでディフェンスリーダーのDF4矢島壮を除く10名が1,2年生という構成だった武蔵が、序盤から主導権を握った。FW7浜野和輝、FW9吉松拓哉という2トップを活かしてスピーディな攻撃を展開すると、14分には左サイドからMF17宮川旭のシュートチャンスを作り、19分にはMF11岡部惇貴のクロスから決定機を得る。 その後も、宮川とMF19松澤辰彦の2ボランチの展開力を活かして試合を組み立てていく。先制点が生まれたのは23分。フリーキックのチャンスを得ると、キッカーの宮川から放たれたボールが密集地を越え、ゴール右へと吸い込まれていった。1回戦、2回戦をいずれも先制されながら逆転勝利で勝ち上がった武蔵が、この日は先制に成功したのだ。 ところが後半は一転して守勢に回る。逆転を狙う都立保谷の猛反撃を受け、何度も決定的なピンチを作られていった。しかし矢島の他、GK21奥山海登、DF3菅原聡、DF13古野健一、DF15青山諒大からなる守備陣が奮闘。19分に左サイド、21分には中央を突破されても寸前のところでゴールを割らせない。25分には相手のボランチMF8石川岳の痛烈なフリーキックをGK奥山がファインセーブでかきだし、さらに後半アディショナルタイムにも立て続けにコーナーキックを与えたが、見事に撥ね返した。最後まで集中を切らさずに完封した武蔵は、まさにチーム一丸で2次予選への切符を手にした。 一方で、最後まで攻撃の姿勢を貫いた都立保谷も称賛に値する。技術肌のトップ下であるMF10熊谷涼を軸とした中央突破、FW11神山庸、右サイドハーフのFW9西沢響の鋭い抜け出し、MF8石川岳のパンチ力のあるミドルシュートと多彩に武蔵ゴールに襲い掛かったアタックは見応えがあった。