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【医師に聞く】シャントやカテーテルとは? 人工透析にはあらかじめ手術が必要って本当?

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Medical DOC

腎機能の低下を医療機器によって補う人工透析。その方法には、血液透析と腹膜透析という2種類の選択肢がある。ひらくクリニックの吉田啓先生によると、いずれの場合でも、事前に手術が必要とのこと。どのような手術を、どこへ、何のためにおこなうのだろう。それぞれの方法ごとに整理してみた。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

【この記事の監修医師】 吉田啓先生(ひらくクリニック 院長) 東京慈恵会医科大学医学部卒業。同大学附属病院腎臓・高血圧内科勤務、同大学附属第三病院腎臓・高血圧内科勤務をへた2014年、東京都世田谷区にひらくクリニック開業。2018年には透析センター併設のため隣接地へ移転・増床。患者さんが未来を「ひらいて」いけるよう、日々の診療に努めている。日本内科学会認定内科医・総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会専門医・指導医、日本医師会認定産業医、慈恵医大第三病院非常勤診療医員。

血液透析は「腕」、腹膜透析は「おなか」に手術

編集部: 人工透析には2種類あると聞いたことがあるのですが? 吉田先生: はい。人工透析には医療機関でおこなう血液透析と、自宅や職場でおこなう腹膜透析の2種類の方法があります。一般的なのは血液透析で、国内では95%以上が血液透析を選択しています。 編集部: 血液透析と腹膜透析はどう違うのでしょう? 吉田先生: 血液透析は静脈から血液を取り出し、透析器を介して老廃物や余分な水分を取り除き、また血管に戻します。腹膜透析は透析装置として、自分の腹膜を使う方法です。 編集部: その際、事前の手術が必要と聞きましたが? 吉田先生: はい。血液透析では、腕に「シャント」と呼ばれる透析専門の血管をつくる手術が必要になります。元からある自分の静脈に針を刺しても透析に十分な血流量はとり出せないため、血流が豊富な血管を手術で作製する必要があるのです。このシャントには、自分の静脈を使うケースと、人工血管を埋め込むケースがあります。腹膜透析では、あらかじめ腹部へ「カテーテル」を埋入して、古い透析液と新しい透析液の交換をします。 編集部: 人工血管について、詳しく教えてください。 吉田先生: テフロンやポリウレタン素材を使用していて、5ミリ程度の太さがあり、つぶれにくいようになっています。そのほうが、血液を十分に取り入れられるからです。なお、針を刺した箇所は、すぐにふさがってきます。ただし、感染症のリスクがあるため、第一優先はご自身の静脈です。ご自身の静脈が細くて適していない場合に、人工血管を用います。 編集部: 血液透析でシャント手術をしないとどうなるのでしょう? 吉田先生: 手術をしなくても血液透析をするのに十分な血液を体外にとり出す方法として、首の太い静脈にカテーテルを留置する方法や、肘の動脈に直接刺す方法もあります。しかし、前者の静脈カテーテルは血栓ができやすいという欠点があり、後者についても動脈は皮膚よりも深いところを走っているため、針が刺しにくいという欠点があります。皮膚の浅いところに透析専用のシャントを作っておくことで、利便性や安全性が増します。

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