自転車通勤でメタボも解消。企業が健康増進のために自転車通勤を取り入れる新しい流れ
「withコロナ」の移動手段として注目されている自転車だが、自転車通勤したくても会社の制度が自転車通勤に見合っていないといった理由から断念しているケースも多くあるようだ。 例えば、自転車通勤の場合、通勤手当をどうすればいいのか? 駐輪場の確保はどうするのか? 雨天の場合、公共交通機関を使った場合、交通費はどう精算するのか? と課題は多い。 ここでは「withコロナ」以前から健康、環境面から通勤導入しているコカ・コーラ ボトラーズジャパンの例を、その解決の糸口として紹介する。
「withコロナ」以前から健康増進のために通勤制度を導入
今回、実際の自転車通勤例を紹介するのはコカ・コーラ ボトラーズジャパンに勤務する益子憲明さんの場合だ。コカ・コーラ ボトラーズジャパンの場合、今回のコロナウイルスまん延以前から自転車通勤制度の導入していたが、その流れはこうだ。 「社内でも社員がメタボ体型だったり、不健康だな~という声もあったんです」と益子さん。 1年ほど前から肥満、成人病対策として自転車通勤を社員にもっと活用してほしいと考えていたところ、東京2020大会の開催に向け、通勤ラッシュ対策という狙いもあり自転車通勤を推奨するプロジェクトを計画していた。ここには政府が環境問題を背景に自転車通勤推進をスタートした後押しもあった。 それを契機に働き方改革、環境負荷を下げるために空調の温度設定28度にするといった以前からの取り組みもあり、その結果服装がカジュアルなスタイルへと進んでいった。 こうした制度をコカ・コーラ ボトラーズジャパンが導入ているなか、「withコロナ」の時代が到来し、健康、環境面だけでなく、通勤ラッシュ回避にも適した、自転車通勤が世間でも注目されるようになった。
自転車でも、電車でも時間はほぼ同じ
自宅から六本木のオフィスまで15kmほどで、電車でも、自転車でも1時間とあまり時間は変わらないという。益子さんの場合、現在在宅勤務が推奨されており、会社に出るのは平均して2週間に1度ほどだ。 「電車ですと、地下鉄を乗り継いで1時間を超えます。また、コロナ対策としてオフピーク時間帯の6時台に通勤していましたが、みんなが時間をずらしているので、早朝出勤しても車内の密は避けられませんでした。そこで自助努力として自転車通勤するようになりました。自転車は直線的に来られるので、電車とあまり時間は変わりません。会社での勤務はできるだけ短くしているので、どうしても外せない顔を合わせてのミーティングを会社で終えたあと、午後の3時半には退社することが多いですね。そのあと在宅勤務します。暗くなって自転車に乗ることがなく、危険な目にあいにくいです」 この9月には既存の通勤制度を「withコロナ」時代の働き方に合わせた内容に改定し、在宅勤務でも使いやすいようにしている。