富山県の小矢部風力発電所、採算取れず年内めどに廃止
富山県小矢部市の稲葉山山頂にあり、市のシンボルの一つとなっている小矢部風力発電所が12月をめどに廃止されることが決まった。運転開始から20年の今年で国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度が終了し、採算が取れなくなるためとみられる。来年5月までに撤去を完了する予定。 発電所を運営する、くろしお風力発電(茨城県日立市)と親会社のHSE(同)が2日までに発表した。 発電所は、稲葉山山頂の小矢部市の土地を借りて風車3基を設置し、2004年12月に稼働を始めた。プロペラを含めて高さはそれぞれ87メートル。定格出力は3基合わせて1800キロワットで、北陸電力に売電してきた。標高346メートルにある風車は市内外から望むことができ、観光地である稲葉山の見どころの一つにもなっている。 今年初めに経年化による補修を3週間ほど予定していたが、能登半島地震の影響で作業計画の見直しが必要になり、元日から運転を停止していた。