尹大統領を内乱容疑で捜査 韓国検察が発表、戒厳令巡り
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「非常戒厳」を宣布したことを巡り、韓国検察の特別捜査本部は8日、内乱容疑などで捜査を開始したと発表した。大統領は在任中、憲法で不訴追特権が保障されているが、内乱罪は特権の例外となる。 【写真まとめ】フェンス乗り越え…戒厳令、本会議場に向かう兵士ら 朴世鉉(パク・セヒョン)捜査本部長は同日の記者会見で、「法と原則に従い、対象の地位を問わず厳正に最後まで捜査する」と述べた。拘束の可能性については明らかにしなかった。 野党などが5日までに、尹氏や戒厳軍を指揮した金龍顕(キム・ヨンヒョン)・前国防相らを内乱罪や職権乱用罪で告発していた。韓国検察によると、本来、内乱罪の捜査は検察ではなく警察が捜査するが、検察が捜査対象とする職権乱用罪と直接関連しているとして今回の場合は捜査が可能だという。韓国検察は8日、関係者らと話を合わせるなど証拠隠滅の恐れがあるとして、すでに金前国防相を拘束している。【ソウル日下部元美】