屈辱の開幕5カード連続負け越し……なぜ今季の広島は逆転できないのか?
広島が14日、横浜スタジアムで行われた横浜DeNA戦に2-4で敗れ、開幕以来5カード連続の負け越しが決まった。これは球団初の屈辱で、広島は全球団と一回り対戦したが、4勝11敗で借金「7」を背負い単独最下位を抜け出せない状況になった。 試合後、緒方監督は「これがチームの現状。一戦一戦やっていくしかない。立て直していくだけ」と沈痛な表情で言葉を絞り出した。 先制したのは広島だった。連敗を止めた前日に23打席ぶりのヒットを放っていた4番の鈴木誠也の一発。2回、先頭打者として横浜DeNAの井納の失投とも言える甘いスライダーをレフトの中段まで豪快に持っていった。7試合ぶりに放つリーグトップとなる6号だ。 それでも先発・九里に1点の援護では物足りなかった。4回一死二塁から右肘死球の影響でスタメンを外れた筒香に代わって4番に入ったロペスに滞空時間の長い逆転の2号2ランを許す。さらに二死一、二塁から嶺井に甘い変化球をレフト前へ運ばれ2点差をつけられた。V3を成し遂げた広島の強みは2点差などセーフティーリードにならない“逆転力”だった。最後まであきらめないチームメンタリティに裏付けされた打線の“つなぎと粘り”、そして、それを可能にする中継ぎの踏ん張りである。 その広島らしさは7回に見られたが、あと1本が出ない。先頭の鈴木が三遊間を破るヒットで出塁。続く松山の打席でラミレス監督が動き、井納から左腕エスコバーにスイッチ、緒方監督も代打バティスタで勝負に出た。 バティスタは期待に応えてレフト前ヒット。西川がきっちりとバントで送り一死二、三塁の同点機を作った。ラミレス監督はパットンへ継投。だが、會澤は外のボール球のスライダーに手を出して空振りの三振。続く安部の打席で横浜DeNAにバッテリーミスが生まれ1点をプレゼントしてもらったが、二死三塁になって安部もボール球を振って三振に倒れた。8回にも、二死二塁の同点機を作るが、ここでも野間が膝元に落ちるボール球を振って三振だった。