祭典終わっても日本で見れる各国のラグビーW杯戦士!
南アフリカ代表ナンバーエイトのドウェイン・フェルミューレン(33)が攻守で激しさを披露してきたクボタでは、オールブラックスで正インサイドセンターを狙うライアン・クロッティ(31)、長らくオーストラリア代表で正司令塔だったバーナード・フォーリー(30)が新加入。クロッティは正確なスキルと献身性を兼ね備えた働き、フォーリーは視野の広さが期待される。 南アフリカ代表では他に、バックスの複数ポジションをこなすジェシー・クリエル(25)がキヤノンで、控えロックとして持ち前のスピードと頑健さを活かしているRG・スナイマン(24)がホンダで見られる。NECには、サモア代表主将のジャック・ラム(31)が加わり、フランカーやナンバーエイトとして接点でハードヒットを重ねそうだ。 11月15日に開幕するトップリーグの下部、トップチャレンジにも、W杯戦士が加わる。オーストラリア代表スクラムハーフのウィル・ゲニア(31)が近鉄、サモア代表スタンドオフのトゥシ・ピシ(37)が豊田自動織機でプレーする。いずれも判断力が光る。特にゲニアのランとキックは、今大会ではダークホース候補だったフィジー代表、4強入りのウェールズ代表を苦しめた。 大物来日の傾向は、指導陣にも見られる。NECでは、今大会の予選プールで日本代表と戦ったアイルランド代表のグレッグ・フィーク・スクラムコーチが2シーズン目を迎え、サントリーは、ジョージア代表を率いたミルトン・ヘイグを新ヘッドコーチに迎える。 さらに公式発表前だが、オールブラックスを率いていたスティーブ・ハンセン・ヘッドコーチがトヨタ自動車のスタッフに加わる予定。準決勝で3連覇の夢を砕いたイングランド代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチが、「トヨタの車はもっと速くなるでしょう」と「予告」した。もしこれが実現すれば、オールブラックスの指揮官と主将がトヨタ自動車に加わることになり、同じくオールブラックス党派と言える神戸製鋼との対戦は、海外ファンの注目を集めるだろう。 もしかすると、大会後には、さらに驚く契約ニュースが発表されるかもしれない。今大会でラグビーに魅了されたファンは、日本のトップリーグで、その最高レベルのプレーと興奮の続きを見ることができそうだ。 (文責・向風見也/ラグビーライター)