22時まで残業なので、食事のため20分ほど休憩しましたが「サボり」になりますか? 給与から引かれるのでしょうか…?
夜遅くまで残業をしていると、おなかがすくこともあるでしょう。そのようなとき、食事のため休憩を取りたいと思う人もいるかもしれません。そこで、22時まで残業している人が食事のため20分ほど休憩した場合、その分、給与から差し引かれるのかどうかを解説します。あわせて、休憩時間の考え方についても紹介していきましょう。
労働時間に応じた休憩可能な時間とは?
労働基準法第34条により、使用者は労働者に対して「6時間超8時間以下の労働時間の場合は最低でも45分の休憩時間」、「8時間超の労働時間の場合は最低でも1時間の休憩時間」を与えることが定められています。 そのため、就業規則上の労働時間が6時間超8時間以下の場合、お昼に休憩を45分取得することが可能です。残業をして労働時間が8時間超になる場合、休憩時間が1時間になるため、お昼に45分休憩を取っていたとしても、残り15分を残業中に休憩時間として取得できるでしょう。 ただし、食事で20分休憩時間を取る場合は5分間、超過してしまいます。そのため、5分間分、給与から控除される可能性はあるといえるでしょう。 一方、就業規則上の労働時間が8時間超の場合、すでにお昼に休憩を1時間取っています。この場合、残業時間中に新たに休憩を取ることは難しいでしょう。食事で20分間休憩を取る場合、給与から20分間分、差し引かれる可能性があります。
残業時間の上限とは?
いくら給与から休憩時間分を差し引かれるといっても、会社の目を気にして、外で食事をするのをためらう方もいるかもしれません。実は、労働基準法第32条によって、残業時間には上限が定められています。残業時間は原則として月45時間、年360時間を超えてはいけないのです。 ただし、特例として、36協定を締結している場合は残業時間を延長させることが可能です。残業時間が月45時間、年360時間を超えそうな場合、休憩時間を取ることで残業時間を減らせます。このような場合、会社も休憩時間中に外で食事をしても注意することはないでしょう。