鳥取で和子牛891万円 2年ぶり最高値更新
和牛子牛を取引する鳥取県中央家畜市場(同県琴浦町)で20日、人気血統の「白鵬85の3」を父に持つ雌牛「みどりのこ6」が891万7700円で競り落とされ、同市場の最高値を2年ぶりに更新した。子牛としては異例の900万円近い高値に、会場は驚きに包まれた。 過去最高値を更新したのは、同県倉吉市の坂本三枝子さんが出品した雌牛で、父が「白鵬85の3」、母の父が「安福久」、母の祖父が「白清85の3」の血統。母は「みどりのこ」。2020年1月のせりで855万4700円を付け当時の最高値となった「みどりのこ3」とは姉妹になる。 せりを見守った坂本さんは「ここまで上がるとは思わなかった」と驚きつつ、笑顔を見せた。会場では、2分以上上がり続ける電光掲示板の金額表示に何度も拍手が起きた。 質量兼備の県基幹種雄牛「白鵬85の3」の血統の雌牛は、子牛を産ませる繁殖雌牛として全国から強い引き合いがあり、同市場の高値取引をけん引。今回の最高値更新でも、同血統の評価の高さを裏付けた。 同市場を運営するJA全農とっとりは「新年最初のせりで良いスタートを切れた。今後の取引につなげたい」と意気込んだ。
日本農業新聞