【宇垣美里】の友人の過半数が京都で学生時代を過ごしている事実
宇垣美里さんのエッセイ連載。宇垣美里さんのエッセイ連載、今回のテーマは友だちについて。宇垣さんが大学時代を過ごした京都での生活を、ほんの少し振り返って友人たちに思いを馳せます。宇垣さんにとって特別な街には、独特の空気がありました。 >>オリジナル記事を読む! 【宇垣美里】の友人の過半数が京都で学生時代を過ごしている事実
第十六章 『フレンドシップ』(三)
京都は学生の街。 狭い土地に30以上の大学がひしめくこの街では、同じ大学じゃなくても、バイト先やサークル、色々なきっかけで友達が増えやすい。 私自身はサークルに入っていなかったし、バイトもパートさんの方が多い京料理屋さんだったけれど、それでも友達の友達のつてで自然に増えていった大学外の友人の数は、2つの学科しかないキャンパスで一緒だった大学内の友達の数とほぼ同じ。 京都に来るまでの経緯も、年齢も、住んでいた土地もまるで違うのにもかかわらず、自然と友達になれたのは、きっと京都の醸す、独特の、時が止まったような空気のおかげだろうと思う。
意外なことに、東京に出てきてできた友達の過半数が、同じく京都で学生時代を過ごした子たち。 その当時知り合いじゃなくても、あの時期あの場所でのんびりとモラトリアムを過ごした人だからこそ共有している景色があるから、だろう。例えば、夕暮れ時にのんびりと散歩する鴨川、円山公園の桜吹雪、川岸でぬぼっと昼寝しているヌートリア。 「退屈をかくも素直に愛しゐし日々は還らず さよなら京都」という栗木京子さんの短歌がある。これに狂おしいほどの郷愁を感じられる人とは、間違いなくいい酒が飲める。
宇垣美里にQ&A
Q. また女性に生まれ変わったとして、どんな仕事に就きたいですか?(スタンダール 20代男性) A. 女性だからできる仕事も、女性にはできない仕事もないと思ってます。もちろんそれは男性も同じこと。人間に生まれ変わったとして、という質問だと仮定してお答えするならば、次はお医者さんかな。大変な仕事だとは思うけど、やってみたい。自分のやりたいことは多分今世でやりきるだろうから、次は人を直接的に救える人になりたいです。来世も今世と同じくらい体力があるといいけれど。