200年間受け継がれている「ティアラ」を着用! デンマーク王妃、晩さん会へ出席
年明けに即位した国王フレデリック10世とメアリー王妃が10月8日(現地時間)、デンマークを公式訪問したアイスランドのハトラ・トーマスドッティル大統領と夫のビョルン・スクーラソン氏を招き、国王夫妻として初めて公式晩さん会を開催しました。 【写真】女王から王妃へ…受け継がれる「美しきティアラ」 首都コペンハーゲンにあるクリスチャンスボー城で開いたその晩さん会のため、メアリー王妃が選んだのはデンマークのブランド、Jesper Høvringのミッドナイトブルーのドレスでした。 そして、その頭上には2023年の大みそかに退位を表明したマルグレーテ2世女王から受け継いだ、「ダニッシュ・パール・ポワール・ティアラ」が輝いていました。
メアリー王妃は5月に公式訪問したノルウェーで出席した王宮での公式晩さん会でも、このティアラを披露しました。王妃としてこのティアラを身に着けたのは、今回が2度目です。 「ダニッシュ・パール・ポワール・ティアラ」には、興味深い歴史があります。もともとは、プロイセン国王フリードリヒ・ヴィルヘルム3世が1825年にオランダ国王の次男である王子と結婚した娘のルイーゼ王女のために制作を依頼し、結婚祝いとして贈ったものです。 その後、このティアラは王女の娘から孫、ひ孫へと受け継がれていきました。ひ孫娘であるロヴィーサ王女がデンマークの国王フレデリク8世と結婚したことから(王女は結婚後、「ルイーセ王妃」と呼ばれています)、このティアラはデンマーク王室のものとなりました。 王室が所有するジュエリーを紹介するブログ、『コート・ジュエラー』によると、ルイーセ王妃は、「ダニッシュ・パール・ポワール・ティアラ」は王室の財産を管理するダニッシュ・ロイヤル・プロパティ・トラストに託し、セットされたパールとダイヤモンドは取り外されることなく、そのままの形でロイヤルたちに受け継がれていくことを望むと遺言しました。 そのため、デンマークのクラウン・ジュエルズ(戴冠宝器)には含まれないこのティアラは代々、同時に制作されたパールとダイヤモンドのジュエリーとともに、女王や王妃たちが使用するものとなってきました。
ルイーセ王妃の死後、「ダニッシュ・パール・ポワール・ティアラ」はデンマーク王室に嫁いだアレクサンドリーネ王妃とイングリッド王妃が使用。イングリッド王妃の娘であるマルグレーテ2世女王の手を経て、現在はメアリー王妃が着用するものとなっています。 マルグレーテ女王は退位する前に出席した最後の公務を含め、このティアラを頻繁に身に着けていました。メアリー王妃も今後、同じようにこのティアラを愛用していくことになるのでしょう。
From TOWN&COUNTRY