トランプ 次期大統領、保健福祉長官にロバート・F・ケネディ・ジュニア氏を任命。美容・健康産業にはどんな影響が?
記事のポイント トランプ次期大統領は、ロバート・F・ケネディ・ジュニアを保健福祉長官に任命する意向を発表。同氏がFDAを監督することになる。 ケネディ氏は、FDAの改革と化粧品やサプリメントの規制見直しを計画しており、その影響は美容・健康業界に広がる可能性がある。 MoCRA法案の施行について、ケネディ氏が規制強化を支持するかどうかに対する業界の懸念が高まっている。
米国の次期保健福祉長官と、その人物が監視するFDA。果たしてそれは、美容・健康業界にどんな影響を及ぼすのだろうか?
ドナルド・トランプ次期大統領はこの数週間、司法長官や国防長官をはじめとする閣僚の選任に時間を割いてきた。そのなかには、美容・健康業界の関係者をざわつかせる発表もあった。保健福祉長官のそれである。 トランプ次期大統領は11月14日、世界最大の公衆衛生機関とその17億ドル(約2620億円)の予算を監視する保健福祉長官に、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏を任命すると発表した。 これを上院が承認すれば、複数の関係当局と、医者や科学者、研究者を含むその従業員8万人をケネディ氏が監督することになる。またそこには、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)や疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)、さらには美容・健康業界を規制する食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の幹部も含まれる。 トランプ次期大統領は選挙当日夜の演説で、「ケネディ氏なら、米国に健康を取り戻してくれるはずだ」と述べた。「ケネディ氏には目標がある。ならば、それをやってもらおうではないか」。当然、わき上がってくるのは、「ケネディ氏はプライオリティをどこに置くのか?」という疑問だ。 同氏は、ワクチンの安全性やフッ素添加水、栄養学、幹細胞科学などに物議をかもす意見を持っていることでよく知られている。美容・健康に関して言えば、ケネディ氏が及ぼす最大の影響は、同氏がFDAで実施する改革に関してだろう。