大阪府・吉村知事が定例会見1月19日(全文3)犠牲の下に成り立つ要請、簡単にやるもんではない
全員検査による緩和制度は継続するが、府はどうする?
毎日新聞:毎日新聞の矢追です。すみません。ワクチン・検査パッケージについてなんですけれども、基本的対処方針の分科会で、原則として当面適用しないとする改定案が示され、了承されたそうです。ただし全員が検査で陰性を証明できれば5人以上の会食を認めるといった、全員検査による緩和制度は継続するということにもなっているそうでして、これについて大阪府ではどのようにされますでしょうか。 吉村:実際、まん延防止を要請して、もしまん延防止の決定がなされたら、その時点では判断をしようと、その時点で判断しようと思っています。ただ、今の段階で言うと、全員検査をして飲食に行くということ自体、あるいは全員検査を確認して初めて飲食が始まるっていうのは、現場からすると、これはなかなか活用できないものになるだろうと思います。皆さんも想像してもらったら分かると思いますけど。じゃあ4人で食事行くっていうときに全員が陰性検査をしないと駄目だと。そしてその確認も飲食店の従業員がすると。相当大きな負担になりますんで、現実的な活用場面という意味では、もうそれだったら、例えば9時までの時短にしますとかになる可能性のほうが、現場の飲食店のことを考えてもそうなるだろうと。ちょっといろいろな意見交換もしているんですけれども。実際、それをするぐらいだったらもう、それのない前提の行動を取りますと言っているところが多いと聞いています。
学校はキャパコントロールが難しいのでは?
毎日新聞:ありがとうございます。先ほど来、対処方針の内容について具体にどうすべきかというところは、今のところまだ答えはないということだったんですけれども、要するに時短自体が、あまりオミクロンの、オミクロン株の抑制効果がないというふうに思われていることなのかなと思うんですが、要するに、もうそれだけでは抑えられないというような話だと思うんですけれども。一方で、例えば大阪府なんかは会食4ルールとかいろいろ定めているんですけれども、キャパシティーコントロールをしていくという上では、先ほど学校の話が出ましたけれども、学校とかはちょっとキャパコントロールは難しいのかなと思うんですが、この辺りはどのようにお考えですか。 吉村:現実問題、このキャパシティーコントロールをどこまでするのかというのは、簡単にはいかないだろうと思っています。なので、それだけの結論ありきだとは僕も思っていません。ただ、今のじゃあ時短でこのオミクロン株の感染拡大を抑えられるかというと、波の高さは少し下がるかも分かりませんが、これだけの拡大力を見ると、それで何か大きな対抗策になるもんなのかなということの問題意識は持っています。でもこれはまったくやらなければ、これはやはり飲食の場というのは広がりやすい場面でもありますから。やらないよりはやったほうが効果は、感染の山を抑える効果はあると思っています。でも、ここは飲食店の皆さんに負担をお願いすることになるので、飲食店の皆さんだけにその負担を求めて本当にどこまで効果があるのかっていうところについては、やはり国の専門家においてしっかり分析をして、政府に対して提言をしてもらいたいと思っています。 今まで感染力がそれまで強くないデルタとかアルファで、それで夜の人流を止めて、そして山を抑えるということ。で、感染者の数をなんとか抑えて、重症化率も非常に高かったですから、それについては一定意味があったとは思いますけれども。まったくそれと同じで、今のこのオミクロン株で、こんだけ感染拡大力が強いのに、そして重症化率は逆に高くない対策として、今までの前例を踏襲するのが専門家の立場としても正しいということなのかなと。そこは会議がフルオープンじゃないのでよく分からないんですけれども。そこ、やっぱりオミクロン株の特性に合わせた基本的対処方針を作ってもらいたいというのが基本的な考え方です。