村山でサツマイモ栽培、濃厚プリン開発 埼玉のプラ製品会社、異業種展開の一環
プラスチック製品製造のリョウケ(埼玉県川口市、早川国好社長)が、異業種展開の一環として村山市の畑で栽培したサツマイモを使用したプリンを開発した。2023年から生産し、サツマイモと干し芋の販売は行ってきたが、加工品の販売は初めて。早川悦生(よしお)常務山形工場長が主に開発を担当した。 リョウケは1970(昭和45)年に設立。83年に村山市に山形工場を建て、ポリタンクやプールに設置するコースロープなど、身の回りのプラスチック製品を手がける。新型コロナウイルス禍の2020年には、つり革やエレベーターのボタンなどに直接手や指を触れないグッズを考案した。 早川常務が脱炭素化や持続可能な開発目標(SDGs)を見据え、異業種展開として22年に工場の廃熱を有効活用したメダカの生育販売を始めた。サツマイモは、早川常務が8アールの畑の栽培管理を担当し、本年度は紅はるかを約600キロ収穫した。サツマイモはインターネットで販売中だが、傷があったり小さかったりするものは出荷できない。フードロスをなくしたいと、手軽に加工して販売する方法を考えていた。
山形市のレンタルキッチン「nakamura KITCHENs(ナカムラ・キッチンズ)」で調理などを行う。裏ごしは粗めで、芋の食感を楽しめる。砂糖の量は控えめで、サツマイモの自然な甘みを味わえる。早川常務は「埼玉でもサツマイモを作っているが、村山で育てた物の方が甘い。濃厚なプリンをぜひ食べてほしい」と話す。 サツマイモプリンは22日に同市のリンクむらやまで開かれるマルシェ「6次だョ!全員集合」で販売する。問い合わせは同社山形工場0237(56)3610。