チャイルドライン 相談の2割家庭問題 富山県内
電話で子どもの悩みに耳を傾ける「チャイルドライン」で、県内の子どもは家庭に関する悩みが2割近くに上り、他県と比べて高い傾向にあることが、富山県内の活動団体「とやまチャイルドライン愛ランド」の調べで分かった。勉強やしつけで両親からの心理的な重圧に悩むケースが目立つという。25日に県民会館で開かれた県犯罪被害者等支援協議会で、布村武信代表理事が報告した。 チャイルドラインは39都道府県でボランティア団体が行っており、2020年度は55万2352件の電話があった。このうち富山県の子どもは3740件で、内容は自分自身に関することが最も多く44・5%、学校に関することが24%、家庭に関することが18・3%だった。家庭に関する悩みは、全国平均の11・1%に比べて高いという。 布村代表理事は「勉強やしつけで保護者から指示や命令が多く、悩んでいる」と指摘。「進学県であるため、父母の期待を裏切るのではないかと不安になり、自己肯定感を損なっている子どもは多い」と話した。
県犯罪被害者等支援協議会は、行政や民間の相談機関など約50団体で構成。この日の会合では、22年度の活動計画や犯罪被害者支援の指針の改正案を了承した。教職員向けに、児童生徒の性暴力被害に関する対応マニュアルを年内に策定することも報告された。