もはや米国の「最も重要な地域」ではない欧州が目指す「戦略的自律」
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欧州で「戦略的自律(strategic autonomy)」に関する議論が盛んだ。それが何であるかについて単一の定義は存在しないものの、本質的に意味されるのは、戦略的に重要な問題に関する選択を、自らの利益と価値に基づき、自ら下せる状態のことである。 その過程や結果において、「誰かから自立・独立すること(independence)」が目的なのではない。自律的に決定できることが重要であり、その選択は、例えば米国と同じになることもあれば、異なることもある。それを自ら決定するというプロセスが重要なのだといえる。 今日の欧州で戦略的自律を最も強く推進しようとしている エマニュエル・マクロン仏大統領 は、その本質を、「我々のルールを我々自身で選択すること」だと説明している。
本文:5,410文字
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鶴岡路人