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【クイーンS回顧】ヴィクトワールピサ産駒が秘める繁殖牝馬としての可能性/簡単血統塾

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◆先週の血統ピックアップ ・8/2 クイーンS(GIII・札幌・芝1800m)  中団につけたレッドアネモスが馬群を割って伸び、ビーチサンバとスカーレットカラーの追撃を抑えて優勝しました。直近の5走で一度も掲示板に載っていなかったため、ここは14頭立ての11番人気。1番枠から内ラチ沿いをコースロスなく進み、前潰れの展開に乗じてタイミングよく抜け出しました。吉田隼人騎手の好騎乗です。 「ヴィクトワールピサ×サクラバクシンオー」という組み合わせは東京スポーツ杯2歳Sで3着となったシャルルマーニュと同じ。母マチカネハヤテは芝短距離で5勝を挙げたスピード馬で、母の半兄に天皇賞・秋で2着となったアグネスアークがいます。ヴィクトワールピサ産駒は、本賞金ベスト5がすべて牝馬で、重賞を勝った6頭中4頭が牝馬です。ヴィクトワールピサの娘たちは繁殖牝馬として有能である可能性があります。 ・8/2 新馬戦(札幌・芝2000m)  ハナを切ったバニシングポイントが4コーナー手前から後続を引き離しにかかり、直線では軽く気合をつける程度でフォルテデイマルミに7馬身差をつけ、楽々と逃げ切りました。米最優秀古牝馬、米最優秀牝馬スプリンターに選出されたユニークベラ(米重賞を8勝、うちG1を3勝)の全弟。父タピットは米リーディングサイアーに3回選ばれた名種牡馬で、母アンライヴァルドベルは米G1ブリーダーズCレディーズクラシックの勝ち馬です。  2019年のキーンランドセプテンバーセールに上場され、長谷川祐司さんが150万ドル(約1億6000万円)で落札し、日本に連れてきました。仮にアメリカでデビューしていたとしても注目を集めていたであろう超良血馬です。アンブライドルド3×3に加え、ムーングリッター≒リローンチ4×5という全姉弟クロスを持っており、これらの血は互いに相性がいいので配合的に注目できます。  ケンタッキーダービーを目指すという話は春ごろから流れていたのですが、周知のとおりアメリカはコロナ禍で大混乱に陥っており、出入国もままならない状況です。当初の予定通り遠征が行われるのかどうか続報を待ちたいところです。 ◆今週の血統注目馬は? ・8/9 HBC賞(2勝クラス・札幌・芝1200m)  登録馬の父のなかで札幌芝1200mに強い種牡馬はロードカナロア。通算41戦9連対(連対率22.0%)という成績は、2010年以降、当コースで産駒が20走以上した48頭の種牡馬のなかで第6位。登録馬の父のなかではトップです。14頭のなかでロードカナロア産駒はグランドピルエット。母ザレマは京成杯オータムHの勝ち馬です。前走は10番人気で3着。前々走9着は出遅れが響きました。基本的に洋芝は合います。 ◆今週の血統Tips  7月30日、イギリスのグッドウッド競馬場で行われたナッソーSは、ディープインパクトを父に持つアイルランド産馬ファンシーブルーが快勝しました。前走の仏オークスに続くG1連勝です。ディープインパクト産駒は海外G1を通算17勝目。海外で複数のG1を勝った馬はエイシンヒカリ、トーセンスターダム、フィアスインパクト、サクソンウォリアーに次いで5頭目となります。わが国が生んだ種牡馬としては空前絶後の大記録で、今後しばらく近づくこともできないレべルでしょう。  ファンシーブルーは「ディープインパクト×サドラーズウェルズ」という組み合わせ。日本ではタッチングスピーチ(ローズS)、サトノルークス(菊花賞-2着)の姉弟が出ている程度であまり成功していません。サドラーズウェルズの重さが日本の高速馬場には合わないという印象です。しかし、ファンシーブルーと同じくヨーロッパで2つのG1を制覇したサクソンウォリアーも母方にサドラーズウェルズを持っています(母の父ガリレオの父)。ヨーロッパ、とくにイギリスのビッグレースを勝つには、サドラーズウェルズの血は必要不可欠といえそうです。  (文=栗山求)

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