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西武・中熊大智 胸に刻んだ嶋コーチの言葉と松井監督から受け取った成長の証/CAR3219フィールドで躍動する若獅子たちVol.7

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「ボールは家族に渡します」

 打った瞬間、確かな手ごたえがあった。8月29日、CAR3219フィールドで行われた東京ヤクルト戦。4回裏、無死三塁で打席に入った中熊大智は直球をジャストミート。打球はバックスクリーンに飛び込む、“プロ入り第1号”となった。「嶋(嶋重宣)コーチ、平尾(平尾博司)コーチには本当に付きっきりで指導してもらっています。そのおかげです」と話した中熊。コンパクトでムダのないスイングは、自身にとっても納得の一打だった。  そんな中熊は、こまめにノートを取って読み返す日課があるが、それをめくると1ページだけ、大きく力強い文字が書かれている。 「こんな中途半端な覚悟じゃ打てない。覚悟を持って打席に立て」  今から約2週間前、嶋コーチに言われた言葉だ。 「アマチュアの時みたいに真っすぐでも変化球でも全部打ちたいと思っていましたが、そんな中途半端な気持ちじゃ打てないと。もっと腹を割っていかないといけない。ここは甘い世界ではないんだ」と我に返ったという。「あの言葉は(今の自分に)すごく響いたんです。だからノートいっぱいにその文字を書いて読み返すようにしています」とうなずいた。  中熊は連日、出場しては結果を残しており、8月31日現在、打率.296をマーク。直近の目標である支配下登録に向けて汗を流す日々で、初ホームランをベンチで見届けた嶋コーチも「良かったよ。ようやくスタートラインに立ったね」と目じりを下げていた。  そして記念のボールは思わぬ人から帰ってきた。試合後、松井稼頭央二軍監督から呼ばれ、監督のポケットから出てきたのは、第1号の白球。「今までやってきたことが結果として出てきているから、これからも一歩一歩、積み重ねていけるように」という言葉とともに中熊の手に渡った。 「ボールは家族に渡します」と笑顔を見せた中熊だが、夢見るのは一軍で放ったホームランボールを渡すこと。8月27日に24歳になったばかりの背番号127はまた一つ自信をつけて、あこがれの舞台・メットライフドームへの階段を駆け上がっていく。 西武ライオンズ

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