妻が節約のため「お風呂の残り湯で洗濯したい」と言っています。「抗菌の洗剤なら大丈夫」とのことですが、衛生面は本当に問題ないのでしょうか…?
近年の物価上昇が家計に与えるダメージは大きく、少しでも節約したいと考える人は少なくないはずです。世の中にはさまざまな節約情報がありますが、「お風呂の残り湯を洗濯に使う」のもその一つです。実際に試してみようと考えている人もいるかもしれません。 一方で、「実際にどれくらい節約になるのか」「お風呂の水を使って衛生的に大丈夫なのか」と疑問に思うでしょう。本記事では、洗濯に残り湯を使うことでいくら節約できるのか、メリットと注意点にはどんなものがあるのか解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
お風呂の残り湯でどれくらい節約できる?
1回の洗濯で使用する水量を60リットルとし、1日1回洗濯機を回す場合に、水道代をいくら節約できるか見ていきましょう。 お風呂の残り湯を使うことによって上水道代に加えて下水道代も安くなります。洗濯に使う水に加えて、お風呂から排水する水も少なくなるからです。 東京都23区の水道料金は以下の通りとします。 ●上水道代:1立方メートル(1000リットル)あたり128円 ※メータ口径20ミリメートル、11~20立方メートルの料金 ●下水道代:1立方メートル(1000リットル)あたり110円 ※9~20立方メートルの料金 上下水道を合わせた水道代は1000リットルあたり238円であるため、1リットルあたりの水道代は約0.238円となります。1日60リットルの水を使うとすると、1日に節約できる金額は0.238×60リットルで約14.28円となるわけです。つまり1ヶ月(30日)で約428円、1年(365日)で約5212円節約できる計算になります。 1年で5000円以上となるため、お風呂の水を使った節約効果は決して小さくないのです。
残り湯を使う節水以外のメリットは?
お風呂の残り湯は、一般的に40度前後の温度を保っています。水の温度が高いほど汚れを分解しやすいとされているため、残り湯を使うことで洗濯の効果を高められるのがメリットです。 また、環境への配慮という点でも重要な意義があります。残り湯を洗濯に活用するという小さな取り組みが、水資源の保護や環境負荷の軽減につながるのです。