ジップロックは何回再利用できる? 専門家が解説
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 食品保存において、ジップロックは救世主になりうる存在。パン粉、果物や野菜、サラダ菜、残り物など、これほど便利で万能なものはない。けれど、ジップロックは一般的に使い捨てのアイテムとして設計されていて、あまり環境に配慮したものとは言えない。プラスチックバッグとして一回再利用する程度なら問題なさそうな気がするけれど、実際ジップロックは何回再利用できるの?
・ジップロックは洗って再利用してもいい? 米「ステート・フード・セーフティ」の食品安全の認定専門家であるジャニリン・ハッチングスさんによると、答えはイエス。ジップロックの再利用はもちろん安全だけど、いくつか注意点があるという。 「生肉やそのほかのTCS食品に使用していない限り、ジップロックは再利用できます」とハッチングスさんは話す。「TCS食品(安全のために時間と温度の管理が必要な食品)は、常温保存可能な食品よりも細菌が繁殖しやすいので、TCS食品を保存していたジップロックには細菌が多くいる可能性があります」 一般的な食物アレルゲンが入っていたジップロックも、アレルゲンの痕跡が少しでもあると、ほかの食品を汚染しアレルギーを持つ人に危険を及ぼす恐れがあることから、再利用はやめたほうがいいでしょう、とハッチングスさんは話す。 さらに、食品以外のものを入れていたジップロックを、食品用に再利用するのは避けるべき。「物理的な危険物(土、プラスチック、木材など)や化学的な危険物(洗浄スプレーや粉末など)が食品を汚染する可能性があり、非常に危険です」と語るハッチングスさん。
・ジップロックは何回再利用できる? 常温保存可能な食品や冷凍食品の保存に使用したバッグは、安全に再利用できる。ポリプロピレン製のジップロックは、「永遠の化学物質」と呼ばれるPFA(有機フッ素化合物)を一切含まないので、廃棄するまでに再利用できる回数は決まっていない。再利用する際は、必ず袋の摩耗や損傷を確認しよう。破損していたり、洗浄できなくなった場合は、交換すること。 ・ジップロックのお手入れ方法 ジップロックの内側のお手入れは、とても簡単。「ジップロックのお手入れのベストな方法は、できるだけ食べ物の残りカスを捨て、袋の中に食器用洗剤と水を入れて振り、きれいな水ですすいで、自然乾燥させることです」とハッチングスさんは話す。「通常は、スポンジやそのほかの掃除用具を使って袋の中を洗う必要はありません。また、繋ぎ目が裂ける可能性があるので、バッグを裏返しにすることはおすすめしません」
translation : Mutsumi Matsunobu cooperation : Yumi Kawamura photo : Getty Images