桜井日奈子「負けるわけにはいかない」決意が固まらず、母に泣きながら電話…デビュー初期の“甘え”を変えた出来事
共演の作間龍斗は「落ち着いて達観されている」
――共演の作間さんの印象はいかがですか? 私より5つ年下ですけれど、すごく落ち着いて達観されていると感じました。やさしい印象なので、人見知りの私もコミュニケーションをしっかり取れそうでホッとしています。 作間さん演じる小渕も韮沢も、高校生の頃の“夢見る時間”がキラキラ見えれば見えるほど、その後の展開の渋さが際立つので、2人でめいっぱいキラキラしたいと思います。 ――出身地・岡山が舞台ですが、どんな気持ちですか? 岡山は育ててもらった場所であり、応援してくださる方もたくさんいます。「岡山の奇跡」という言葉に背中を押してもらったので、私は岡山に対する感謝と恩があります。この作品を通じて、岡山に対する愛がさらに深まりそうですし、私を支えてくれた大好きな地元を、たくさんの方に知ってもらえる良い機会になると思います。 セリフも、岡山弁が満載です(笑)!「~じゃけ」とか。共演の蛙亭・中野さんも岡山出身なので、岡山弁が飛び交う現場が本当に楽しみで。岡山の皆さんにもぜひ見ていただきたいです。大阪公演もあるので、ぜひお越しください。
「生半可な気持ちで表に出てしまった」デビュー当時の本音
――桜井さんは高校2年生のときにデビューしましたが、当時はどんな心境でしたか? もともと、キャビンアテンダントさんやアナウンサーさんなど、華やかな職業に憧れてはいましたが、はっきりと芸能界を目指していたわけではありませんでした。本当にラッキーなことに、たまたま賞をいただいて、事務所に所属して…という感じだったので「この世界でしっかりやっていきたい」と決意が固まったのは、デビューして何年か経ってからでした。 なので、初めの頃は、まだ決意が固まらないまま、ありがたいことに広告や舞台、ドラマのお仕事をさせていただいて。まだ生半可な気持ちで表に出てしまった、という気持ちがありました。 周りから期待される自分と、そうじゃない自分のすり合わせに時間がかかっていましたね。「本当は、望んでこの世界にいるわけじゃないのに」という甘えもありました。なので、母に「もうやめたい!」って泣きながら電話したことも。今考えると、すごく甘かったですね。 ――「この世界でやっていく」と決意したきっかけは、何だったのでしょう? デビュー当時からずっと支えてくださったマネージャーさんが、事務所を辞めたことです。表に見せる“桜井日奈子”をとても考えてくださる方でした。今思えば、あんなに愛情を持って育ててくれるマネージャーさんに最初に出会えたのは、幸運なことだと思います。 これまでの感謝の気持ちを、今後の私の活動を通して伝えていきたい、だから負けるわけにはいかないと思ってから、仕事への意識が大きく変わりました。