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利用が増える「海洋ごみリサイクル繊維」、一部には批判的指摘も

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Forbes JAPAN

現在の情勢では、サステナビリティ(持続可能性)は消費者が最も意識する事柄にはなりにくいかもしれない。それでも、一部のファッションおよびアパレルブランドは、海洋ごみの削減に向けた取り組みの強化に乗り出している。6月8日の「世界海洋デー」にちなんで、この動きについて紹介しよう。 まずは現実を見てみよう。毎年、800万トン以上のプラスチックが海洋に流れ込んでいる。さらに、海洋環境を漂流しているプラスチックの量は、現時点で1億5000万トンに達するとされる。 しかも、海洋にあるプラスチックごみのうち、私たちが目にし、具体的に量を把握できているものはほんのわずかの割合でしかないと科学者たちは指摘している。そう考えると、これはいっそう切迫した問題だ。 アパレルブランドが、社会や環境に対してより責任ある姿勢で作られた製品に注力し始めている要因としては、消費者からの需要の高まりも挙げられる。ニールセンの予測によると、サステナビリティに配慮した製品の市場の売上は、米国だけでも2021年までに1500億ドル(約16兆1200億円)に達する見込みだ。 インフルエンサーマーケティングのプラットフォーム「Traackr」のデータによると、サステナブルなファッションがネット上で話題になる機会も、増加傾向にある。2018年から2019年にかけて、インフルエンサーのあいだでサステナブルなファッションが言及された回数は55%増加し、それに伴ってオーディエンスのエンゲージメントも拡大したという。 このような状況のもと、複数のファッションブランドが、海から回収されたプラスチックをリサイクルした素材を、さまざまな形で生産モデルに組み込み始めている。 例えば、スイムウェア市場では2020年に入り、エルスペース(L*Space)が、新たに環境に優しいスイムウェアのシリーズ展開を始めた。これらの製品は、エコニール(ECONYL)やリプリーブ(REPREVE)といった、漁網や海洋廃棄物を再利用した素材で作られている。エルスペースでは、さらなる商品展開も計画しているという。 同様に、マリンスポーツブランドのボディ・グローヴ(Body Glove)も、2020年に入って環境に配慮したスイムウェア・シリーズを発表した。プロサーファーで、2021年に延期された東京五輪の代表に内定しているタティアナ・ウェストン・ウェブ(Tatiana Weston-Webb)選手とのコラボレーションで作られたこのシリーズのアイテムには、リサイクル素材が使われている。 一方、フットウェア市場に目を移すと、アディダスは「PARLEY(パーレイ)」シリーズのシューズで、海から回収されたプラスチック廃棄物をリサイクルした素材を採用している。 アディダスは2020年、海から回収したプラスチックを素材に使ったシューズを1500~2000万足製造する計画だ。これは、2019年の実績である1100万足と比べて大幅な増加となる。

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