ちょっと自慢したくなる…ムーンフェイズの時計5選 会話が生まれる、癒やされる
ムーンフェイズでも手の届くラグジュアリーを実践 フレデリック・コンスタント 「クラシック ムーンフェイズ デイト マニュファクチュール」 1988年の創業で、老舗ひしめくスイス時計界では新参の部類ながら、「手の届くラグジュアリー」というありがたいコンセプトのもとにハイコストパフォーマンスなモデルを連発し、いまやジュネーブを代表するブランドに上り詰めてしまったフレデリック・コンスタント。 20年前から、ムーブメントを自社で製造するマニュファクチュール化を強力に推進してきたことでも知られ、ご覧のモデルは33番目となる最新の自社製ムーブメント、Cal.FC-716を搭載しています。こちらはもともとあったムーンフェイズ搭載のCal.FC-715の進化版で、大容量の香箱(ゼンマイを収める部品)を搭載することでパワーリザーブを約72時間まで延長しています。 それにしてもバランスのいいデザインです。古典的なオニオンリューズを備えながら、ソレイユ仕上げと呼ばれる細かな放射線状の装飾を施したグリーンの文字盤により、モダンな色気もしっかり香る仕上がり。ムーンフェイズと日付表示をまとめた6時位置のサブダイヤルも、盤面のデザインに違和感なく溶け込んでいます。 自社製ムーブメントを搭載し、なおかつこの高級感ある美しいたたずまいで、相変わらずの良心的な価格をキープしているのもうれしいところ。ラグジュアリーウオッチの高価格化が進むいま、見逃せないモデルといえます。
ムーンウオッチにはやっぱり月が似合う!? オメガ 「スピードマスター ムーンフェイズ」 米航空宇宙局(NASA)のアポロ計画に採用され、計6度の月面着陸ミッションを支えたことから、「ムーンウオッチ」と呼ばれるオメガの「スピードマスター」。考えてみれば、これ以上に月と深い関係性を持つ腕時計はないかもしれません。だからでしょうか、この傑作クロノグラフは昔からムーンフェイズ付きのスペシャルバージョンを展開しています。写真は2016年発表の現行モデルです。 実はこれ以前のムーンフェイズ搭載モデルは、定番スピードマスターの3つ目レイアウトはそのまま、12時位置にムーンフェイズを備えていました。しかし現行では、2つ目レイアウト(3時位置に60分と12時間の積算計、9時位置に日付とスモールセコンドを装備)とし、6時位置にムーンフェイズを配置。より落ち着き感ある盤面となっています。 NASAの鮮明な写真を使用してリアルに描写された月も、スピードマスターの重厚な雰囲気とマッチしています。よーく見ると足跡のようなものが描かれていますが、これは月面の「静かの海」に残されたアポロ11号のニール・アームストロング船長の足跡を再現したもの。こんなところも、話のネタとして使えそうですね。ちなみにこのムーンフェイズは精度もすこぶる高く、一度セッティングしたら10年間調整不要! 搭載するムーブメントは、もちろん定番のスピードマスターと同じく、スイス連邦計量・認定局(METAS)によるマスター・クロノメーター認定を取得しており、1万5000ガウスの強力な耐磁性能も有します。より宇宙のロマンが濃密なムーンウオッチが欲しいのなら、いかがでしょう? 文:吉田巌 イラスト:TOMOYA