ちょっと自慢したくなる…ムーンフェイズの時計5選 会話が生まれる、癒やされる
端正なデザイン、小径化で一層際立つ ジャガー・ルクルト 「マスター・ウルトラスリム・ムーン」 傑作角形時計コレクション「レベルソ」でも、ムーンフェイズ搭載モデルを展開しているジャガー・ルクルトですが、今回はラウンド時計の「マスター・ウルトラスリム・ムーン」の新作から選出してみました。 その名の通り、手首になじむ薄型ケースを特徴とするコレクションですが、ムーンフェイズ搭載機でもその美点はしっかり踏襲。6時位置にムーンフェイズと日付表示をまとめており、複雑時計ながら盤面はすっきりと端正な印象です。サンレイ仕上げのシルバー文字盤の中で、秒針のブルーと小窓のミッドナイトブルーが映え、澄み切った美しさを強調しているのも見事。 なお従来のマスター・ウルトラスリム・ムーンは39㎜が定番でしたが、この新作では3㎜もサイズダウン。それでいながら39㎜モデル同様、定評ある、自社製キャリバー925を積んでいるのも魅力です。約70時間ものパワーリザーブを誇るため、週末に腕時計をはずしていても、月曜日までしっかり駆動し続けます。いったんゼンマイが止まったところからムーンフェイズまで合わせるのは面倒と感じる人は、こういうロングパワーリザーブタイプを選ぶのが賢明です。
新開発のコンプリートカレンダーを初搭載 IWC 「ポートフィノ・コンプリート・カレンダー」 IWCは、1980年代に当時の時計技師のリーダーであったクルト・クラウス氏が伝説のパーペチュアルカレンダー機構を開発して以来、機械式カレンダーに関して独自の専門技術を磨き続けてきました。 当然ムーンフェイズにおいても高度な技術を有し、2024年春に開催された国際的な高級時計見本市「ウオッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2024」では、なんと4500万年に1日の誤差という驚天動地の精度のムーンフェイズを搭載した「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」を発表し、世界中の時計好きの度肝を抜いたところです。 ここで紹介するモデルは、IWCを代表するドレス時計コレクション「ポートフィノ」に、日付、曜日、月のトリプルカレンダーと、2017年に開発した、理論上577.5年間で1日の誤差という超高精度なムーンフェイズを搭載したもの。約72時間のパワーリザーブを誇るムーブメントには新開発のコンプリートカレンダー・モジュールが組み込まれており、各表示が個別の輪列で駆動しているため、リューズや側面のボタンを使ってそれぞれ別々に調整できます。 このモデルはパーペチュアルカレンダーではないため、1カ月が31日未満の場合だけ月の最後の日に調整が必要ですが、その場合もリューズを使って日付を31の位置に移動させると、真夜中ごろにムーンフェイズを含むすべての表示が自動的に1日進むという、非常に使いやすい設計です。 縦に並んだ2つのサブダイヤルの12時位置側で曜日とムーンフェイズ、6時位置側に日付と月をまとめ、ポートフィノらしいエレガントなデザインを崩していないところも好感。美しいムーンフェイズをお望みなら、購入候補に挙げるべき1本です。