ディディ事件 米エンタメ界に衝撃 超大物プロデューサーが起こした性的暴行疑惑の闇とは?新たに男女120人以上が提訴へ
■各界セレブが集まる壮大なパーティに闇
ヒップホップ翻訳家のShotGunDandy氏は、アメリカのエンタメ界におけるディディ被告の影響力の大きさを語る。「彼はヒップホップに特化はしているが、映画界など他の市場にも関わりがある大物。彼が歌っていなくても関わっている大ヒット曲は多数ある」。また音楽ライターの渡辺志保氏も「本当にアメリカのエンタメ界では広く、そして高く評価されている人物。今回の一連の事件を受けて剥奪されてしまったが、ニューヨークの名誉市民でもあった。それぐらいアメリカでは誰もが知っている顔、名前」と、その存在の大きさを語った。 ただし、これまでもディディ被告に関わる黒いうわさは多かっただけに、受け止め方も複雑だ。Dandy氏は「アメリカ全土が本当に衝撃ではあるが、アメリカ人としては昔から彼はいろいろな闇深いうわさや陰謀論とかにも関わったようなことも多かったので、そこまで驚いている人はいない印象。一番有名な闇深いうわさとしては『ホワイトパーティ』というものを年に1回やっていて、多数のいろいろな業界のセレブたちを集めていた。今回騒がれているフリーク・オフは、より親密でいけないことをしているパーティ。参加者のビデオを撮ったりしているので、誰も何も言えないのではというところ」だと述べた。渡辺氏も「パーティの録音・録画で口封じをしていたと明確に報道されている。『あのパーティはヤバかった。クレイジーすぎる』というのはいろいろなメディアを通じて周知の事実になっている。それでもメディア側は、ホワイトパーティを何か健全なものと報道していた」と、参加者から公言できなかったこと、また現地メディアも“暗部”に触れてこなかったことを指摘した。
■権力を持つ者がモンスター化?
今回の事件発覚を受けて、作家でジャーナリストの佐々木俊尚氏は、絶大な権力を得た者の危うさを指摘した。「強大な権力が1カ所に集まった時、人間は権力によって化け物に変わるという圧倒的な事実を突きつけられている。有名なセレブやアーティストが参加していても、それでも気付かないと言い張ってしまえるところが閉鎖世界の問題だ」と述べた。また2ちゃんねる創設者のひろゆき氏も「セレブが集まって、何か悪の秘密結社みたいな話が実在する。誰もが知っている大物アーティストが性的暴行をしている話がこれだけ多いと、他にもいっぱいあるのでは。被害者が20人、30人規模であれば、アメリカではまだまだ出てくると思う」と氷山の一角だと語った。これには渡辺氏も「まだまだ出てくると思う。実際にもホットライン、窓口を開設したら、1日でおびただしい数の連絡が来たと報じられたばかり」と実例を紹介した。