若い世代ほど食に関しては節約志向? 生協が組合員に調査
物価高騰が止まらない。ここにきて物価高の理由の一つである円安が止まったものの、それでも以前に比べれば円安水準にあり、石油や食料品などの多くを輸入に頼る日本は引き続き物価に対して神経質になる局面が続きそうだ。そうした中で、日本生活協同組合連合会では、組合員の「節約と値上げ」の意識について調査を実施した。ヒアリングを行ったのは5月14日~19日で、組合員モニター6536人が回答。20代から70代以上まで、10歳ごとにグループ分けし、回答を集計した。 調査の結果、全体の約94%が日頃から節約を意識していると回答。これらの人に理由を聞くと、「モノやサービスが値上がりしているから」(59.9%)が1位で、物価高を節約で生活防衛している様子がうかがえる。2位、3位は「将来の生活に備えて貯蓄するため」(53.3%)、「不況・景気への不安がある」(36.1%)だった。また、ここ3カ月でどのような項目の節約を行ったかについて聞くと、62.7%が「普段の食事」、49.1%が「外食」と食に関して節約している人が多いが、「普段の食事」については20代の76.8%が回答、昨年より9.7%増加した。 他方、食品を買う際に多少価格が高くても買う理由を聞くと、2023年11月に実施した際の結果と変わらず「おいしい」(71.3%)、「国産品」(57.7%)、「添加物不使用・添加物が少ない」(42.0%)がランクイン。物価高でも、おいしさと安全にこだわる人が多いことがわかった。4位の「時短できる」(31.2%)は若年層(20代~30代)で回答率が高かった。食費を節約するときに選ぶ方法については、「セール(特価)のときに買う」(77.0%)が頭一つ抜けて1位。また、どのような安さ・価格に引かれるかという質問では「コストパフォーマンスが良い(価格に対する品質が良い)かどうか」(57.8%)がトップとなった。 今後の食費については、「今まで以上に節約したい」という回答の割合が最も多かったのは20代(39.7%)。次いで40代(29.7%)、30代(29.0%)という結果に。食費に対する節約意識は若年層のほうが高いようだ。