高木美帆 1500M圧巻Vも納得せず「滑りが不安定」
◇スピードスケート全日本選手権第1日(2024年12月13日 青森県YSアリーナ八戸) W杯後半戦の代表選考会を兼ねて開幕し、女子1500メートルで世界記録保持者の高木美帆(30=TOKIOインカラミ)が1分55秒71で優勝した。男子500メートルは日本記録保持者の新濱立也(28=高崎健康福祉大職)が34秒65で制覇。男子5000メートルは日本記録保持者の一戸誠太郎(28=ANA)が6分21秒71で制した。 世界記録を持つ本命種目で高木は自身を超えるためにスタートから突っ込んだ。今季のW杯はこの種目で2戦全勝だが、「納得いくレースは一つもない」と前半を抑えたレース内容を反省してのトライ。終盤に失速し、タイムは、自身が2年前に出したリンク記録から1秒18遅れた。2位に2秒10差をつける圧勝だったが、「最低ラインで54秒台は出せるようになりたい。そこに到達するまでに解決しないといけない課題がある」と首をひねった。 金1、銀3個のメダルを獲得した22年北京五輪後に、さらなる高みを目指して日本スケート連盟のナショナルチーム(NT)を離れて新チームを結成。昨夏には靴のブレードも替えた。「ブレードを替えたりする中で、まだ滑りが未完成だなと感じている。このブレードを使いこなせたらまだ速くなれるという思いはある」。 目標は26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪でのメダル量産の再現。進化するために変化は恐れない。