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マツダ・ロードスターを育てた男「貴島孝雄」が語るスポーツカーって何?

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50:50へのこだわり

マツダ・ロードスターを育てた男「貴島孝雄」が語るスポーツカーって何?

(写真:WEB CARTOP)

マツダのスポーツカー作りのレジェンド&カリスマといえば「貴島孝雄」さんだ。いまだに世界中にファンのいる「ロードスター」の初代開発スタッフとしてかかわり、その後、開発責任者としてNB型と呼ばれる2代目、NCの3代目を手掛けた。また、ロータリーエンジン搭載の純スポーツカーRX-7も開発責任者としてかかわり、まさにスポーツカー作りのレジェンドだ。2009年にマツダを定年退職後、現在は山陽小野田市立山口東京理科大学の教授として自動車工学を教えながら、学生フォーミュラーカー活動にも情熱を燃やし続ける。 その貴島孝雄さんが語った「スポーツカーとは何か?」という当時のインタビューの問いかけを改めて読むと、スポーツカーの本質が明確に浮き彫りになる。聞き手は、かつて自動車メーカー(日産)のテストドライバーを務め、現在は自動車ジャーナリストとして活躍している斎藤慎輔さんだ。 ■貴島孝雄(きじま たかお) 1967年にマツダ(当時の東洋工業)入社。以来、主にシャシー開発を担当する。787Bや歴代のRX-7、初代ロードスターのシャシー設計を担当。1994年よりロードスターとRX-7の開発主査となり、2代目および新型ロードスターの開発を担当した。 マツダはとくにアテンザの投入以降、各レンジに魅力的な車種を送り出しており、存在感あるメーカーと言えるが、自動車メーカーの規模としては決して大きいわけではない。だが、スポーツカーにおいては数だけでなく内容的にも世界でトップレベルにあることは、多くの人が認めるところだ。フェラーリやポルシェといったプレミアムブランドの高性能車専業メーカーとは立場を異にし、限られた人達だけではなく、広く一般に手が届くスポーツカーを世に送り出してきた。 それでいて、他社の多くの量産スポーツカー、あるいはスポーツモデルのように乗用車用プラットフォームを流用して、そこにスポーツカーのコスチュームを与える手法はとらない。マツダのプラットフォームはスポーツカー専用設計として運動性能の素性を高めることに留意し、なにより後輪駆動にこだわってきている。 そこには、RE(ロータリー・エンジン)という世界で唯一のエンジンの特性を活かす手だてとしてのRX-7があった。またその一方で、速さを絶対価値とするのではなく、ドライビングを存分に楽しむためのロードスターと言う、まったく方向性の異なるスポーツカーを生み出してきた。 その2台のスポーツカーに、開発エンジニアの貴島孝雄さんは欠かせない存在であり続けてきた。なぜ、マツダのスポーツカーはFRであることにこだわるのか、そして前後50:50の重量配分にこだわるのか、これまでも貴島さんから話しを伺う機会はあったが、今回、そこが明確に語られることになった。 貴島さんのマツダ入社は67年。マツダが社運をかけて開発をしたREを搭載した初の市販車、コスモスポーツが世に送り出された年である。 「当時からマツダはクルマの操縦安定性の理論解析において、非常に進んだ会社でした。私もそこで鍛えられ、理論の多くを学んだんです。そうした中から、スポーツカー用のパッケージングがあるということも自然と理解しました。 そうしてREをあらゆる車種に搭載していた状況下で燃費問題が起こり、会社の存亡が危うくなってしまいました。そこで、REをどうするかとなったとき、スポーツカー用として生きる道があるというところから初代RX-7の企画がはじまったんです」 50:50へのこだ・・・

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XaCAR 2006年9月号