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史上初の快挙!ヴェネチア金獅子賞&トロント観客賞、クロエ・ジャオ監督作『ノマドランド』が2冠

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MOVIE WALKER PRESS

9月10日から19日までカナダのトロントで行われていた第45回トロント国際映画祭で、クロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』が観客賞を受賞した。直前にイタリアのヴェネチアで行われていた第77回ヴェネチア国際映画祭では最高賞の金獅子賞を受賞、トロント国際映画祭の観客賞との二冠は、史上初の快挙。サーチライト・ピクチャーズ作品の受賞は、フォックス・サーチライト時代も含め、昨年の『ジョジョ・ラビット』(19)、『スリー・ビルボード』(17)、『それでも夜は明ける』(13、北米配給のみ)、『スラムドッグ$ミリオネア』(08)の5作品目となった。 『ノマドランド』がヴェネチア金獅子賞&トロント観客賞をW受賞! トロント国際映画祭は審査員を立てたコンペティション部門を持たない。その代わり、世界一映画を観る目が肥えた観客が投票する観客賞(People’s Choice Award)が最高賞となる。過去には『ジョジョ・ラビット』や『グリーンブック』(18)、『ラ・ラ・ランド』(16) 、『英国王のスピーチ』(10)などが受賞し、アカデミー賞主要賞との重複が多い賞として注目されている。 今年のトロント国際映画祭は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、多くの映画祭が中止もしくはオンラインで開催するなか、劇場やドライブインシアターを使い約50本の映画が上映された。観客賞を受賞した『ノマドランド』は、ジェシカ・ブルーダーによる移動生活を送るノマド(遊牧民)を追ったノンフィクション「ノマド:漂流する高齢労働者たち」(春秋社刊)が原作。 クロエ・ジャオ監督が脚本も手掛け、原作には登場しないフィクションのキャラクター、ファーン(フランシス・マクドーマンド)が、実際にノマド生活を送る人々と触れ合う様を描いている。トロント国際映画祭での上映と同日にロサンゼルスで行われた、ドライブインシアターを使ったプレミアでは、ジャオ監督、マクドーマンド、原作者のブルーダーやノマドたちが登壇し、車のクラクションとライトで迎え入れられた。 観客賞の次点は、Amazonスタジオが配給権を取得した『One Night In Miami』。『ビール・ストリートの恋人たち』(18)の献身的な母親役で、アカデミー賞助演女優賞を受賞したレジーナ・キングが長編映画を初監督した作品で、1964年のある夜、マイアミのホテルに集ったカシアス・クレイ、マルコムX、ジム・ブラウン、サム・クークの4人のスターの姿を描いている。次点2位は、カナダ映画の『Beans』。これも実話が原作で、1990年代、カナダのケベック州で森林伐採を進めゴルフ場を作る計画に抗議するモホーク族の少女の物語。監督は今作が長編初監督のトレイシー・ディア。奇しくも、観客賞3作品ともに女性監督による作品が選出された。 ヴェネチアに続きトロントの観客賞も制した『ノマドランド』、日本公開は2021年1月を予定している。 文/平井伊都子

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