名称は新富山口 富山―東富山間の新駅 あいの風鉄道 来年3月開業 中心街の新たな玄関
候補に「下冨居」や「新富山」 あいの風とやま鉄道(富山市)は17日、富山-東富山駅間の同市下冨居(しもふご)に整備する新駅の名称を「新富山口(しんとやまぐち)」に決めたと発表した。富山駅に近く、新駅周辺で開発の動きが進んでいることから、中心市街地への新たな玄関口(ゲートウェイ)として発展してほしいとの期待を込めた。2022年3月の開業を目指す。 新駅の名称は昨年10月から約1カ月間にわたって公募し、787件の応募があった。最も多かったのは地名の「下冨居」の40件で、「新富山」が29件、「新富山口」が23件で続いた。このほか、「富山しもふご」も20件あった。 駅名選定委員会が上位のアイデアを中心に審査した。委員長の長尾治明氏(富山国際大名誉教授)によると、「下冨居」「富山しもふご」は、地元住民以外には分かりづらいとの意見が出た。「新富山」は富山地方鉄道の旧射水線で使われており、「当時の駅名と混乱する」との指摘があったほか、新幹線駅と間違えるのではないかとの声が上がった。 「ゲートウェイ」を用いた駅名も寄せられたが、「長すぎる」との理由で却下された。最終的に6人の委員が最大3件まで気に入った駅名を投票し、全員が新富山口に1票を投じた。 17日には、あいの風とやま鉄道の日吉敏幸社長、長尾氏が県庁に新田八朗知事を訪ね、新駅名を報告した。日吉社長は「多くの皆さんに愛される駅になるようにしたい」と語り、新田知事は「(新駅は)新しい世界への扉が開くような期待感、ワクワク感を抱かせてくれる」と期待した。 新駅は線路の東西に地上駅舎を配置して通路でつなぐ予定で、自動券売機などを備えた無人改札口を設ける。乗降客数は1日当たり約2500人を見込む。