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ゲリラ豪雨や大地震に備えて「地盤や地形」を確認する方法

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日刊ゲンダイDIGITAL

 インターネットには「国土地理院地図」が公開されています。画面左下にはその場所の「標高」が示されています。  土地の高低差は2つの視点で留意する必要があります。1つは「絶対的な高さ」です。津波や洪水などの際の被災可能性がわかります。もう1つは「相対的な高さ」です。周辺の土地と比べてどうかということです。  ゲリラ豪雨など、短時間で集中的に雨が降る場合、排水処理能力が追い付かず、洪水になる可能性があります。例えば、東京都の場合、1時間あたりの排水処理能力は50ミリ程度になっている自治体が多いのですが、ゲリラ豪雨はこの水準を大きく凌駕します。すると地域の相対的に低いところに雨水が集中し、冠水します。  地盤の性質を知るには、「地図」→「その他」→「ベクトルタイル提供実験」→「地形分類(自然地形)」(または人工地形)を調べると、色分けによってその土地が地震に強いのか否かという特徴がわかります。  建物が傾いたり、液状化の被害が心配なら、「わがまちハザードマップ」を使って該当自治体の「液状化マップ」を検索するか、あるいは最初から「台地」など相対的に高いところにあり、浸水や液状化の懸念がなく、地盤の固いところを選ぶべきでしょう。  もっとも地盤の固いところでも、地面をかさ上げする「盛土」をしていればその限りではありません。その土地が、土を盛って造成することで地盤面を高くしている、「盛土」か、元の地盤面を削って、一体的に均質で締まっている地盤の、「切土」なのかについては、市区町村役場で確認できます。窓口の名前はさまざまですが、「都市計画課」「建築審査課」などです。

昔の空中写真や衛星画像も「国土地理院地図」で

 大規模の造成宅地の場合は「大規模盛土造成地マップ」があります。阪神・淡路大震災や東日本大震災などでは、自然地盤ではない「大規模な造成宅地」において土砂災害などの被害が多く見られたことから、作成されました。  大規模の定義は「3000平方メートル以上」「水平面に対し角度20度以上」「盛土5メートル以上」などです。全国の公表率は76・2パーセントです。 「大規模盛土造成地マップ 自治体名」で検索するとよいでしょう。いかにも地盤が強そうな都心の高台にある高級マンション敷地のかなりの部分が、実は盛土造成地であることなどがわかります。  地盤が弱くて揺れやすい地形の場合、地盤の固いところに建つ建物よりも揺れやすくなります。必要に応じて建物の耐震性を高めなくてはなりません。また、もし液状化した場合、建物は無事でも、上下水道など地下に敷設されているインフラが毀損する可能性があります。そのことも踏まえ、万が一災害に見舞われた場合、地面の下のインフラのチェックも怠らないようにしてください。  昔の空中写真や衛星画像を見るなら、同じく「国土地理院地図」が使えます。「地図」→「空中写真・衛星画像」では、戦前からの写真・画像も確認することができます。筆者(長嶋)は子供のころ埼玉県某所に住んでいたのですが、大雨が降るとよく浸水するところでした。そこで1936年の画像を確認したところ、その地帯はかつて河川だったことがわかりました。  地震や津波に関するさらに詳しい評価は、「地震本部」「地震ハザードステーション」などのホームページで確認できます。 ・地震調査研究推進本部 https://www.jishin.go.jp/ ・地震ハザードステーション(防災科学技術研究所) http://www.j-shis.bosai.go.jp/ <長嶋修 さくら事務所「災害に強い住宅選び」(日経プレミアシリーズ)から>

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