一体どうしたのか…。欧州、絶不調に陥る名門クラブ(2)名門が降格危機…。すでに2度も監督交代したが
2024/25シーズンも中盤戦に差し掛かっている。国際大会の影響もあって各選手の疲労が色濃い中、勝利から遠ざかっているクラブも多い。今回は、欧州主要リーグに所属する名門チームの中で絶不調に陥っているクラブを紹介する。※情報はすべて12月8日時点。スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。
ローマ(イタリア) 監督:クラウディオ・ラニエリ リーグ成績:4勝4分7敗(10位) イタリアを代表する名門ローマが迷走を極めている。 今夏に正式な監督へと就任していたダニエレ・デ・ロッシを開幕直後の9月に解任すると、その後任に今年6月までトリノで指揮を執っていたイヴァン・ユリッチ氏を招聘。しかし、新指揮官の下で公式戦4勝3分5敗と負け越し、11月に2度目の監督交代を行った。 デ・ロッシの解任劇は選手からの反発も大きかったとされ、実際にユリッチ体制で指揮官の求心力は徐々に薄れていった。一度負け始めるとそこから再び良い流れへと戻すことができず、セリエA最後の5試合は1勝4敗と散々な結果に終わっている。 この最悪の雰囲気を払しょくするために、ロマニスタに愛されるクラウディオ・ラニエリを新監督に招聘した。3度目のローマ監督就任となった新指揮官のもとで、セリエAではナポリとアタランタ相手に連敗スタート。結果的にユリッチ体制から数えてリーグ戦では7試合で1勝6敗と負けが続き、第14節終了時点では降格圏に近い15位まで低迷した。 こうした不調は首脳陣の責任が大半ではあるが、期待をされていた新戦力の活躍がいまひとつに終わっている影響も大きい。中でも昨季のラ・リーガ得点王であるアルテム・ドフビクは試合そのものから消えることが多く、ユベントスから加入したマティアス・スーレもわずか1ゴール。徐々に適応してきているとはいえ、彼ら新戦力のフィットに時間がかかっているのは大きな誤算だろう。 ラニエリ新体制では公式戦3試合で勝利がなかったが、レッチェとのセリエA第15節で初勝利を記録。“修理屋”の異名を持つローマのことを誰よりも理解している老将の下でチームは再建できるのだろうか。
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