【2024年の高校野球】勝ちながら育てた横浜高に黄金期到来の予感 センバツ優勝候補の最右翼
横浜(神奈川)が、1997年秋から1998年にかけて“高校4冠”を達成した“松坂大輔世代”以来、27年ぶりに明治神宮大会を制した。 完成されたというより、日本一になってもまだ成長過程を感じさせる可能性の塊のようなチームだ。 決勝の広島商(広島)では3人の1年生が先発出場した。しかも先発投手、4番打者、遊撃手というチームの要所で。 織田翔希(1年)は神奈川決勝の東海大相模戦、関東大会決勝の健大高崎戦(群馬)、明治神宮大会決勝の広島商戦すべてに先発している。 1メートル85の長身から伸びのある最速150キロの直球で勝負する本格派右腕。背番号1を背負った頼もしい左腕・奥村頼人(2年)が救援に控えることもあり、思い切り腕を振れていた。 1年生ながら4番の小野舜は関東大会の決勝・健大高崎戦から明治神宮大会の準決勝まで3試合ノーヒットだったが、打順を変えられることはなかった。 その信頼に応え、決勝では初回に先制の2打点を挙げてチームに勢いをつけた。 遊撃手の池田聖摩(1年)も秋季大会すべての試合でスタメン出場。経験を積み、守備にも磨きをかけた。下位打線に座る打撃でも小技が光った。 織田が一本立ちしたことで、打撃のいい奥村頼の起用法に深みが出た。秋の日本一という結果と同時にチームの可能性がさらに膨らんだ印象を残した。 センバツの優勝候補筆頭であることは揺るがない。