<私の恩人>「ハリセンボン」春菜、角野卓造さんから感謝の握手された!
……いや、でも、考えれば考えるほど「角野卓造じゃねぇよ!!」って、失礼な話ですからね(苦笑)。こんな小娘が先輩の俳優の方を呼び捨てで、お名前を吐き捨てるように否定するわけですからね。 しかも、角野さんは俳優さんですから、いろいろな役をされるのがお仕事。コミカルな役だけでなく、シリアスな役もされる。それなのに、私がお名前を出すことによって、角野さんが画面に出る度に、テレビをご覧の何割の方の頭には私の顔が浮かぶんじゃないかと…。そうなると、どんなに緊迫したシーンでも台無しになってしまいますし、すごくお仕事を邪魔しているんじゃないかと思っていたんです。 角野さんに初めてお会いする機会となったのが、2008年3月のTBS系「オールスター感謝祭」だったんです。このフレーズを使わせてもらうようになってから、すでに2~3年経っていて、私としては、とにかく謝らなきゃという気持ちでいっぱいでした。 本番が始まる前に楽屋にご挨拶に伺ったんですけど、タイミングの悪いことに、もう楽屋を出られた後で、スタジオの前でずっとお待ちしてたんです。そしたら、角野さんの姿が見えた。こちらに近づいてこられたので、意を決して「…よし、謝るぞ」と頭を下げようとしたら、なんと、角野さんの方から手を差し出してく握手をしてくださったんです。 こちらとしては、てっきり怒られるとばかり思っていたので、まさかの行動に一瞬ポカンとしてしまったんですけど、すぐに我に返って「すみません…」と謝ったら、「とんでもない、どんどんモノマネしてね」と。ここでは多少、冷静に戻っていたので「いや、別にモノマネをしているわけじゃないんだけどな…」とは思いつつも(笑)、あの時のありがたさ、うれしさは忘れられません。ありとあらゆる心配や不安が、その握手で一気に吹き飛んだというか。「やってもいいんだ…」と。この感覚を得られたのが自分の中ではとても大きなことでした。