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「いじめ・嫌がらせ」最多更新 パワハラ対策義務化影響か 19年度労働相談

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千葉日報オンライン

 千葉労働局は、2019年度に寄せられた個別労働紛争の相談件数について、職場でのパワハラを含む「いじめ・嫌がらせ」が前年度比10%増(262件増)の2889件に上り、過去最多となったと発表した。全体の約3割を占め、8年連続で内訳別のトップだった。パワハラ対策を事業者に義務化した改正法が昨年5月に成立(今年6月施行)したことなどにより、労働者の意識の変化があったとみられるという。  同労働局によると、あらゆる労働問題に対応する総合労働相談のうち、労働基準法違反などに関わる事案を除いた民事上の個別労働紛争の相談は8377件(前年度比2・6%増)。このうち「いじめ・嫌がらせ」は前年度を超え最多件数を更新した。「解雇(整理解雇・懲戒解雇含む)」が976件で、「労働条件の引き下げ」は958件だった。  「いじめ・嫌がらせ」については、相談にとどまらない対応を求める事例も目立った。労働局長による「助言・指導」を求める申し出は154件、弁護士ら紛争調整委員会が当事者間に入る「あっせん」の申請は72件で、いずれも7年連続で内訳別の最多を占めた。  解決事例の中には、先輩や上司からパワハラを受けたとする申請者があっせんの結果、事業主が対応方針を明確に定めなかった問題点を認め、解決金を支払うことで合意が成立したケースがあったという。申請者は「死んでいるかと思った」などの発言を受け続けて体調不良になり退職。会社にパワハラ被害を訴えたものの、誠意ある対応がなく申請に至ったという。  パワハラを巡っては、今年6月の改正労働施策総合推進法施行で、労働者への防止啓発や適切な対応などのパワハラ対策が大企業に義務付けられた。相談数について同労働局の担当者は、法整備と合わせパワハラに関する周知が進むなど「労働者の意識が変わったのでは」と説明。努力義務となっている中小企業の22年度義務化などを控え、周知を進めるとしている。  総合労働相談は、個々の労働者と事業主とのトラブルを防止し解決を図る「個別労働紛争解決制度」の一つ。労働局や労働基準監督署など県内10カ所で専門の相談員が対応し、19年度は7年連続で4万件超となる4万9447件の相談が寄せられた。今年4、5月は新型コロナに関する相談も目立ったという。

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