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コロナ禍で最善のアーティスト・イン・レジデンスを。PARADISE AIRが新たな試み

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美術手帖

 成田空港を通じて外から東京へと訪れる人々にとって、重要なトランジットポイントでもある千葉県松戸市。その松戸市に位置するアーティスト・イン・レジデンス 「PARADISE AIR」 は、文化芸術のトランジットポイントを目指し、2013年より国内外問わずアーティストやキュレーター、リサーチャーなどを幅広く募集・招聘している。活動開始からこれまでの7年間、かつての松戸宿にあった文化と言われる「一宿一芸」になぞらえ、アーティストに無償で滞在場所を提供する代わりに、街に新たな作品や視座を残してもらおうと活動を行ってきた。  19年から始まった「MATSUDO AWARD」では、松戸市に所縁があるアーティストを公募。今年は、新型コロナウイルスの感染が拡大する現在の状況を鑑み、松戸駅から60分圏内に居住するアーティストを対象とした「MATSUDO "QOL" AWARD」にかたちを変えて公募を行うという。  “QOL”とは「Quality Of Life(生活の質)」の略だが、この公募では「Quarantine Of Laureate(受賞者の隔離)」という意味も含まれる。新型コロナウイルスの拡がりによって、制作環境の制限や人との交流、作品の発表ができないなど、芸術文化活動がこれまでよりも難しい状況にあるなかで、いまできることからアーティストを支援する取り組みだ。  通常は、短期滞在のアーティストを受け入れる「ショートステイ・プログラム」、公募によって選出されたアーティストの渡航・滞在・作品制作を3ヶ月間フルサポートする「ロングステイ・プログラム」、アーティストと地域をつなぎ多様な学びと交流を促す「ラーン・プログラム」の3つを軸に活動を行っているPARADISE AIR。しかし今回、千葉県に対し発表された緊急事態宣言を受け、2020年4月8日以降、滞在アーティストの受け入れを一時停止している。そんななかでの『MATSUDO "QOL" AWARD 』は、アーティスト・イン・レジデンスの活動を最善のかたちで再開するための第一歩となるだろう。

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