新垣結衣、『鎌倉殿の13人』で演じる八重の今後は? 正室登場で最期に注目
放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、序盤の和やかなホームドラマから一転、物語は身内で謀略が行き交う緊張の中盤にさしかかる。史実では今後、主要キャストにさらなる重大事件が待ち受ける。そしてこれからは女性同士のドロドロも見所になる。激動の歴史を脚本の三谷幸喜氏はどう描くのか。 【一覧&写真6枚】義時が暗躍する合戦一覧。他、腕首肩まわりがシースルーの新垣結衣、フレンチスリーブの新垣、源義経役の菅田将暉など
義時が覚醒する「父との決別」
源頼朝(大泉洋)をはじめ周囲に振り回され、右往左往している北条義時(小栗旬)だが、三谷氏が「ひとつのクライマックス」と明かしている主人公の“覚醒”の時は近そうだ。時代劇研究家のペリー荻野氏が語る。 「すでにダークヒーローとなる兆候は現われています。上総広常(佐藤浩市)の最期が描かれた第15話(4月17日放送)でそれを感じました」 第15話では、頼朝と木曽義仲(青木祟高)の争いに反対する坂東武者たちがクーデターを画策。義時の頼みを受け見事な立ち回りで反乱を阻止したのが広常だった。 しかし頼朝は功労者である広常を、謀叛の張本人として梶原景時(中村獅童)に成敗させる。 「見せしめとして広常を殺す話が出た時、義時は納得できない様子でしたが、結局処刑を止めることはできなかった。その放送回で義時は三浦義村(山本耕史)から『お前は少しずつ頼朝に似てきているぜ』と言われますが、このセリフは義時の変化を暗示しているのではないか」(同前) 歴史研究家の河合敦氏が明確なターニングポイントとして挙げるのは、今後訪れる「父との決別」だ。 「父・北条時政(坂東彌十郎)に忠実に従っていた義時が、『畠山重忠の乱』では時政の『重忠(中川大志)を討て』という命令に反対する。早ければ父と対立するこのタイミング、遅くてもその8年後に和田義盛(横田栄司)を強引に討つ『和田合戦』の段階では手段を選ばぬ義時に変貌するでしょう」
女性同士のドロドロを呼び込む「告げ口魔」
畠山重忠の乱で、義時は結局時政に押し切られる形で無実と覚しき重忠討伐に向かうが、『吾妻鏡』によれば、この乱の背後には時政の後妻の「りく」こと牧の方(宮沢りえ)の存在がある。 時政と牧の方の娘婿・平賀朝雅と重忠の嫡男・重保が祝宴の席で諍いを起こす。その場は収まったものの、牧の方が「朝雅が重保に悪口を言われた。重忠・重保父子に謀叛の疑いがある」と時政に告げ口をし、それを鵜呑みにした時政が畠山父子討伐を命じたのだ。 「頼朝の妾・亀(江口のりこ)の館を焼き払った『亀の前事件』でも、政子(小池栄子)に亀への『後妻打ち』を仕掛けるよう入れ知恵したのはりくでした。今後、政子とりくはますます対抗心を燃やしていくでしょう」(ペリー氏) りくが「告げ口魔」として物語のカギを握る。