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5Gも大衆化されていないのに…6Gを持ち出したサムスンに「性急」

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ハンギョレ新聞

「サムスンの6Gビジョン」に懐疑的な視線 現在の5G加入者は700万人にのぼるが 通信網の利用時間は15%にもならず 全国サービス化が遅れている状況  2028年になってもLTEが主力 5Gは補助サービスの可能性  ファーウェイとの競争の「宣言」的な意味 イ・ジェヨン副会長の裁判との関係という分析も

 「2025年、技術の標準化を開始→2028年、商用化→2030年、大衆化」  サムスン電子が最近、「新次元の超接続経験」と名付けて発表した第6世代(6G)通信のビジョンに対し、肝心の携帯通信業界からは首をかしげる反応が出ている。第5世代(5G)通信もまだ大衆化時代を迎えていない状況において、6G通信のビジョンは先走り過ぎているのではないかということだ。一部では、第4世代(LTE)と5G、6Gが代替の関係になるわけではないという声も出ている。  19日、移動通信分野の業界と政府の間では、5Gの全国サービス化を巡り、網引きの真っ最中だ。3月に科学技術情報通信部が用意した業界懇談会に参加したSKテレコム(SKT)のある高位役員は、5G移動通信の全国拡大の日程を論議し、「第4世代の移動通信に“LTE”(Long Term Evolution)と名付けたのは、長く使うという意志を込めたものだ。LTEはかなりの長期間、主力の移動通信サービスであるだろう」と述べた。5Gサービスの全国拡大にあせる必要はないという意味だ。  移動通信会社は2011年7月に第4世代のLTEを商用化した後、「LTE-A」「広帯域LTE」「広帯域LTE-A」「3バンドLTE-A」などにより通信網を高度化してきた。データ伝送技術の改善、隣接する帯域周波数の統合、異なる帯域周波数の統合、互いに異なる3つの帯域周波数の統合などの技術により、通信網の性能は着実に改善された。実際、LTEに比べデータ送受信速度は、「LTE-A」は2倍、「広帯域LTE-A」は3倍、「3バンドLTE-A」は4倍速い。  このような傾向を念頭に置くと、サムスン電子が6Gの商用化の時期と見積もった2028年でも、LTEは韓国の主力の移動通信サービスの役目を果たし、5Gは「クリームスキミング」(特定地域でLTEを補完したり、特定の用途で活用されること)の形を取っている可能性が高いというのが業界の見込みだ。来年6月に第2世代(CDMA・PCS)のサービスが終わり、数年後には第3世代(WCDMA)も姿を消すことになる。それ以降はLTEが一番の“古参”であり、主力の移動通信サービスになるわけだ。6Gどころか5Gも一部の高容量通信を望む消費者や技術に限り使われ、「ユニバーサルサービス」に進むのは難しいという話だ。  移動通信会社はサムスン電子の6Gビジョンに対し、「大学や設備・サービス業者の技術研究所などは、すでに6Gの性能・概念・用途や、どのような技術を必要とするのかに対する予測(リサーチ)作業を始めているだろう」としながら「しかし、商用化と大衆化の時期は予測が難しい」と語る。ある移動通信会社の関係者は「5G競争で中国の華為(ファーウェイ)にやられたサムスン電子が、『次は見ていろ』という趣旨で6Gの話をしていると見ることができる」とし、「ただし、メディアが(サムスン電子の発表に対し)『イ・ジェヨン副会長の意志』だと分析するのが目につく」と述べた。サムスン電子の発表に対し、各種の疑惑で捜査と裁判を受けているイ副会長の置かれている一連の流れから、その意味を探っているという意味だ。  現在、5Gサービスの全国化のための通信網の構築投資の拡大と普及型料金制の発売などを巡り、政府と利用者の圧迫と事業者の抵抗が続いている。事業者が5G用に出てきた周波数を早く安く手に入れるために政府に調子を合わせ、目的を達成すると手のひらを返すという姿を見せているとの評価もある。移動通信会社の最高経営者が頻繁に「5Gのチャンスは企業間取引(B2B)にある」と強調するのも、5Gサービスの全国化に否定的な立場が投影されている。5GがLTEの補完材であるならば、これまでスマートフォンを高価なものに買い替え、毎月高い料金を払ってきた5Gの加入者は「カモ」(騙されやすい顧客)となる。政府も“音頭を取った”責任から自由ではない。共に民主党のキム・サンヒ議員(国会副議長)は19日、報道資料を出し、「5G加入者が700万人に迫るが、これらの人々の5G通信網の利用時間は15%にもならない」とし、「(品質が加入者の期待する水準に達するまで、5Gの移動通信料金を)一時的に引き下げるなどの対策が必要だ」と述べた。 キム・ジェソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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