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5G時代の仮想通信事業者「VMNO」は、MVNOと何が違うのか? IIJ佐々木氏が解説

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ITmedia Mobile

 インターネットイニシアティブ(IIJ)が5月16日、ファンミーティングの「IIJmio meeting 27」をオンライン中継で開催した。 MVNOとVMNOの違い  その中で、同社MVNO事業部 MVNO セールス・プロモーション部 事業統括室 担当部長の佐々木太志氏が「IIJのモバイル業界における活動とVMNO構想について」と題して、MVNOの発展を目指した業界団体、テレコムサービス協会での取り組みや、5G時代の仮想通信事業者のコンセプトとしてMVNO委員会が提唱している「VMNO構想」について紹介した。

業界団体でMVNOとしての意見を示す

 各業界には、その業界に携わる事業者で構成される業界団体があるが、通信業界にも業界団体が存在している。複数の団体があるが、中でも「電気通信事業者協会(TCA)」「テレコムサービス協会(Telesa)」「日本インターネットプロバイダ協会(JAIPA)」「日本ケーブルテレビ連盟」の4つが「通信4団体」といわれる業界団体だ。IIJはテレコムサービス協会に加入している。  ちなみに電気通信事業者協会は、銅線や光ファイバー、交換機といった伝送設備を保有して電気通信事業を行う、旧1種電気通信事業者による団体。以前はMNOの毎月の純増、純減を発表していた。テレコムサービス協会は、旧1種が持つ設備を用いて電気通信事業を行う旧2種電気通信事業者を中心に構成されている団体だ。1種、2種という区別は2005年に廃止されたため「色分けはあいまいになってきたところもある」(佐々木氏)が、業界団体としては、はっきりと分かれている状態だ。  2020年現在、IIJ会長である鈴木幸一氏がテレコムサービス協会の会長を務めるなど、IIJは協会の主要メンバーとなっている。テレコムサービス協会には6つの委員会があり、その中の1つが実質的にMVNO業界団体の機能を担っている「MVNO委員会」だ。50社以上が加盟しているが、全てがMVNOではなく、端末メーカーや設備ベンダー、コンサルタントやアナリストの会社も参加。MVNOの課題を議論し、解決することを目的としている。  IIJは、MVNO委員会が発足した2013年当時から、メンバーの1社として活動してきた。2014年3月には、MVNO業界から初となる「MVNOの事業環境の整備に関する政策提言」を取りまとめて発表。2018年10月には、そのアップデート版となる「MVNO事業環境の整備に関する新政策提言」を取りまとめて発表した。こうした政策提言を実現するべく、総務省の有識者会議などにも参加している。  2014年3月の政策提言では、接続料の見直し、MNOの回線利用開始処理のインタフェース(いわゆる「ALADIN(アラジン)」など)の開放、SIMカードの開放、さらに、移動系通信を対象とする二種指定設備制度の見直しなどを求めた。また、卸電気通信役務に関する提言、通信と端末の分離、全てのMNOにレイヤー2接続機能の提供を義務化すること、販売奨励金の適正化、MVNOへの円滑な情報提供、MVNOへの電話番号の割り当てなどを求めている。  2018年10月の新政策提言では、引き続き接続料金の見直し、MNOのグループ内事業者優遇の検証、SIMロックガイドライン強化などによるスイッチングコストの一層の低廉化、MVNOサービスの生活インフラ化対応、MVNOによるeSIMサービスの実現、MVNOによるセルラーLPWAの活用を可能とする枠組み作り、仮想化が進む5G時代のMVNOに必要な制度設計などを求めている。

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