「狭い家は“かわいそう”なのか?」19坪の家で育った一級建築士が大人になって気づいた、狭いからこその“幸せ”とは
狭いからこそ、近くに家族を感じられる
ここで一つ、最近の住宅事情のお話しをしましょう。 ここ数年「洗面と脱衣を分ける」間取りが人気です。誰かがお風呂に入浴しているときに洗面を使いたい、そんな場面でも気を遣わなくて済むという便利さがあります。一方で、この間取りは広さが必要になるケースがほとんどです。 では、小さい家の場合はどうするか? それは家族内のたったひとつのルールで解決します。 扉の向こうで使っている人に「入って良いか」を外からノックして聞くだけです。タイミングが悪い場合は、ほんの少しだけ待ってもらえば良いんです。これはまさに私の実家のルールでした。 父親と距離が生まれる思春期でも、このルールさえあれば嫌でも会話は成立します。もちろん当時は面倒だなと思う場面が沢山ありましたが(笑)。 狭くて不便なことは数々あります。でも、必然的に家族の距離感が近くなることで、良いこともいっぱいあります。特に自分が親になった今だからこそ、家族の距離感の大切さを強く感じています。 次回は、親になって気づいた「家の広さよりも大切なたった一つのこと」についてお伝えしようと思います。
【Profile】オンライン建築士とも(instagram:@tm_tegaki_pers)
7歳女の子と4歳男の子を育てる一級建築士ママ。大学卒業後、新卒で積水ハウス株式会社に入社。9年間で戸建や賃貸住宅の設計を経験し、独立。インスタでは「今も未来も住まいを愉しむ家づくり」をモットーに発信。家づくりのサポートや間取りのセカンドオピニオンをしながら、住まいを通して豊かな人生を送る人を増やすために活動。
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