大阪国際滝井に中本柚朱あり!前回Vの東九州龍谷倒した/春高バレー
ジャパネット杯「春の高校バレー」第73回全日本バレーボール高等学校選手権第4日(9日、東京体育館)男女の準決勝が無観客で行われ、女子は就実(岡山)と大阪国際滝井、男子は駿台学園(東京第1)と東福岡が、10日の決勝に勝ち上がった。 前回Vで優勝候補筆頭の東九州龍谷(大分)をストレートで下し、6大会ぶり6度目の決勝進出。無観客のセンターコートで計27得点と暴れた大阪国際滝井のエース中本柚朱(ゆず、3年)が汗をぬぐった。 「楽しかった。みんなが声を掛けてくれたので落ち着いてできた」 第1セット、中本が最高到達点292センチの高い打点からスパイクを決めた。開始から13連続得点し、前回女王を一気に突き放した。13-0とリードしたが「いつ、ひっくり返されるかわからない」とその後も気を緩めることなく、前回大会MVPで相手エースの室岡莉乃(3年)を封じた。第3セット最後は中本が2連続で強打を決め、1時間22分の熱戦を3-0で制した。 コロナ禍で昨夏まで一時練習が制限された。約3カ月間、中本ら部員26人はマスクを着用して4キロ走など基礎練習を積み上げてきた。前回大会は共栄学園(東京)との準々決勝でスタミナ切れもあり惜敗したが、「長く戦っても(体力が)もつようになった」と中本は成長を実感。この日も粘り強さが最後まで健在だった。 「仲間を信じて目の前の一本一本を大切に」 帝国女子高時代の1991年度以来29大会ぶり2度目の日本一を狙う。卒業後、Vリーグの岡山シーガルズに入団する中本を軸に団結力で挑む。(石井文敏)