早大・工藤慎作 再び“山の名探偵”に 箱根駅伝“山上り問題”解決 トレードマーク眼鏡も変えずに
来年1月2、3日に行われる第101回東京箱根間往復大学駅伝に出場する早大が14日、埼玉県内の所沢キャンパスで取材に応じた。前回1年生ながら5区6位の走りで早大が長年抱えていた“山上り問題”を解決。花田監督から「山の名探偵」と命名された工藤慎作(2年)が今回も5区を任される。 トレードマークの眼鏡をかけた走りは健在。「(コンタクトが)どうにも入らない。競技人生を終えるまで変えずにいきたい」と工藤。今年は出雲で6区2位、全日本で8区3位と平地での走力も改善。終盤でのフォームの崩れも解決し、よりパワーアップした。 昨年度の成績評価では体育会所属部員の中で上位10%と頭脳も明晰(めいせき)。生理学を勉強中で「コンディショニングに間違いなく生きていると思う」と胸を張る。前回の箱根駅伝後は「すれ違った2人組に小声で“あっ、名探偵だ”みたいなことを言われた」と認知度もアップした。目標の総合3位へ、再び名探偵が箱根の山を駆け上がる。 ◇工藤 慎作(くどう・しんさく)2004年(平16)11月10日生まれ、千葉県出身の20歳。三田中1年時から競技を始め、八千代松陰高では1年時から全国高校駅伝に出場した。早大に進学後は1年時に出雲で4区10位、全日本でも4区13位だったが、初の箱根駅伝で5区6位の快走。人気アニメ「名探偵コナン」の主人公・工藤新一と名前も似ていることから「山の名探偵」と命名された。 ≪エース山口2区 日本人最高視野≫エースの山口智規(3年)は今回も花の2区を任され、初の区間賞を目指す。前回は8人抜きの快走で大学記録の1時間6分31秒で区間4位。今回は「相沢さんの記録を目安に頑張りたい」と20年に東洋大の相沢晃(現旭化成)がマークした日本人最高の1時間5分57秒を視野に入れる。来年9月世界選手権東京大会でトラック種目での出場も目指し「エース区間でしっかり区間賞を獲って、これからの自分の競技生活につなげていきたい」と力を込めた。