ラグビーW杯決戦!日本は南アとの8強対決に勝てるのか?
攻めては、チョークタックルに立ち向かいたい。実はここまで4連勝中の日本代表は、ランナーを倒さずに抱えあげるように止めるチョークタックルへの対応に苦労している。 「スプリングボクス」こと南アフリカ代表は世界随一の力自慢で、今回は登録メンバー中4名を日本代表に1人もいない身長2メートル超の選手としている。さらに、リザーブの8名中6名にぶつかり合うフォワードのメンツを並べる。持久力に長ける日本代表に対し、試合終盤まで強みのフィジカリティを発揮するためだろう。 日本代表は前回対戦時から登録メンバーを6名、入れ替えた。 当時ベンチ外だった山中亮平とレメキ ロマノ ラヴァはウィリアム・トゥポウの脳震盪の影響などでそれぞれ先発フルバックとリザーブのウイングになった。こちらも、その頃スタンド観戦だったスクラムハーフの田中史朗は、本番突入後の4試合に続き「インパクト」と呼ばれる控え勢に入った。それぞれフッカー、ナンバーエイトとしてW杯で活躍する堀江翔太、姫野和樹も、前哨戦には出場していないスターターだ。 相手フォワードの勢いを止めたいロック勢では、ジェームス・ムーアがその頃の「インパクト」からスターターに「異動」。現在大会8位の53タックルを決める不動のレギュラーとして、同ポジションでベンチ入りしたヴィンピー・ファンデルヴァルトと身体を張りそうだ。 「インパクト」にはさらに、先の南アフリカ代表戦で負傷交代を余儀なくされたナンバーエイトのアマナキ・レレイ・マフィが入り、アイルランド代表との第2戦以来の出番をうかがう。選手選考の責務を負うジョセフ・ヘッドコーチは、「グラウンド外でも選手主体でやっている。チームルームに6~7台あるパソコンを見て、細かいところを話し合っている」と集団の成長に太鼓判を押した。 スタメン抜擢されたインサイドセンター、中村亮土は堂々としていた。 「的を絞らせないアタックの仕方(を工夫する)。もちろんチョークタックルをされる場面もありますけど、そこではひとりひとりがレッグドライブ(相手とぶつかった後に足を前にかく)、いいクリーンアウト(ランナーへのサポート)をする。いままでと変わったような戦術、やり方はない。徹底ぶりを示していけたら」 ひとつの接点に人数を割くチョークタックルをやりづらくさせるべく、1本のパスを複数名がもらいにいくなどして相手防御をかく乱。それでもチョークタックルをされそうな時には、基本動作の徹底で乗り切る考えだ。