信号待ちの時間を「幸運」のひとときに 交差点に漂うキンモクセイの香り
諏訪市小和田南、高島城を望む交差点に差しかかると、ほんのりとキンモクセイの香りが漂う。信号待ちの人たちも「どこからでしょう、良い香りですね」と自然に笑顔となる。 【写真】秋満開。北アルプス涸沢の紅葉
キンモクセイがあるのは交差点に面した関恵さん(73)宅だ。
「以前ご近所にキンモクセイがあって、その香りに誘われて苗を取り寄せたんです」と関さん。10年以上前に植え、現在は樹高約2メートルに育っている。
「今年は暑い時季にずいぶん葉が落ちて心配したけれど、こうして花が咲いてくれてうれしい」と関さん。「雨が降ると花が下にいっぱい落ちて季節が進むのを感じます」と話す。
横断直前に変わって不運だと思った赤信号は、キンモクセイの香りに気づかせる“幸運”のシグナルだった。
宮坂雅紀