<御嶽山噴火>全国に110の活火山 油断できない「火山列島」
日本人の暮らしと縁深い火山
長野県は御嶽山、浅間山、焼山など8つもの活火山に囲まれており、特に入山規制が行われている浅間山は世界的に知られています。浅間山は天明3(1783)年の大噴火の発掘調査(1979=昭和54年)で群馬県側の鎌原村の民家や、家族を背負って逃げる途中の女性と見られる姿などが土中から見つかり、当時の皇太子夫妻も現地を訪れるなど注目されました。 国内では、東北にかけて磐梯山、安達太良山、八甲田山など20数座の活火山が連なり、九州以南も阿蘇山、霧島山、雲仙岳、開聞岳など、いずれも歴史や文学を彩った活火山の名峰が並びます。日本人の暮らしと深く結びついた山々も、時には「燃える山」としてふもとの人々を苦しめてもきました。御嶽山の噴火災害は、活火山と日本人の「お付き合い」の在り方をあらためて考えさせています。 (高越良一/ライター)