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石破氏、ポスト安倍へ地方行脚 政権批判で存在感 他派閥とは距離感

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北海道新聞

 「ポスト安倍」を目指す自民党の石破茂元幹事長が地方行脚を本格化し、23日に札幌市内のホテルで講演した。新型コロナウイルス対応などで迷走する安倍政権を明確に批判する場面も増え、「次の首相」を聞く世論調査での人気は群を抜く。ただ、党総裁選を左右する国会議員の支持は弱く、党員票の取り込みを視野に、地方から待望論を高めたい狙いだ。  「将来、医療崩壊が起こらないのかアナウンスがないと、不安は払拭(ふっしょく)されない。政府として説明責任を果たしたことにならんでしょうね」。石破氏は講演後、東京都の感染者が最多を更新したことについて記者団から問われ、政府の対応に苦言を呈した。  党総裁任期が来年9月までの安倍晋三首相は支持率の低迷が続き、政権にはっきり物を言う石破氏は相対的に存在感を高めてメディアからの出演依頼も増えた。最近は、早期の衆院解散に否定的な発言を繰り返し、フリーハンドを持ちたい首相をけん制する。

 6月下旬の共同通信の世論調査の「次の首相にふさわしい人」では石破氏が23・6%と首位。2位の安倍首相(14・2%)以下を大きく引き離した。発信力と世論の支持が頼みの綱だ。  しかし石破氏の派閥「水月会」は所属議員19人と小所帯。長期政権の総主流派体制の下で孤立している。石破派ベテランは「党内には石破派の議員とは付き合うなという雰囲気があった」と漏らす。石破氏は二階俊博幹事長に9月の派閥研修会の講師を依頼するなど、次期総裁選をにらんで動き始めているが、各派閥の距離感に大きな変化は出ていない。  こうした状況で石破氏が狙う起死回生策が、2001年の党総裁選で世論を背景にした圧倒的な地方票により勝利した小泉純一郎元首相の再現だ。18年の党総裁選で石破氏の道内得票率は45%に上り、安倍氏の54%に詰め寄った。  ただ、自民党の党則は総裁が任期中に欠けた場合、両院議員総会で後任を選ぶことができると定めている。首相が任期途中で退陣し、国会議員のみの投票で総裁を決めることになれば、石破氏は不利だ。  23日の札幌での講演で石破氏は「いちいち東京におうかがいを立てる北海道でいいのか」と、地方の奮起を訴えた。地方での講演は20日に福岡市でも行っており、週明けも大阪で予定している。(田島工幸)

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