年収800万の世帯は東京にどれくらいいる?
平均年収より高い年収800万円の世帯は、東京にどれくらいいるのでしょうか。地方と比べると東京は平均年収が高い傾向にありますが、住居費用をはじめとする生活コストは高くなりがちです。 本記事は年収800万円の東京での暮らしぶりや、豊かに暮らすためのポイントを解説します。また、東京ならではの特徴や注意点についてもまとめているので、参考にしてください。
東京の年収800万世帯と全国の年収800万円世帯
東京都が昭和57年度から5年ごとに行っている、29年度福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」によると、年収800~1000万円の世帯割合は約14.1%です。600~800 万円未満の割合が 20.2%で最も高く、800万円未満の合計世帯割合は61.6%になることから、年収800万世帯は東京都の平均以上の収入があるといえるでしょう。 また、共働きではない世帯でみると、年収800~1000万円の世帯割合は15.1%、800万円未満の合計世帯割合は63.3%となります。このデータを国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査」と比較してみます。令和2年分民間給与実態統計調査では、年収800万円超~900万円以下は2.8%、900万円超~1000万円以下は1.8%で合計4.6%です。全国的にみると、年収800万円以下の合計世帯割合は90.8%となります。 東京都と国税庁という異なる母体による調査のため、一概に比較はできませんが、800万円以上の世帯割合は東京の方が27.5%も高くなっています。つまり、東京の世帯年収は他の地域より高く、年収800万世帯の割合も大きいことが分かります。全国においては、年収800万円以上は上位10%の高収入となりますが、東京では平均より少し上の収入レベルといえるでしょう。
東京の就労状況
29年度福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」では、3861世帯の回答から統計データを算出しています。平成24年度の調査と比べると、東京の共働き世帯の割合が、53.8%から61.5%になっており、7.7 ポイント増加していることが分かります。 データによると、東京は共働き世帯の割合が大きくなっており、それに比例するように世帯収入の平均値も高くなる傾向です。そんななかでも、年収800万円世帯は、平均以上の収入となっているため、比較的安定した生活が送れるでしょう。 ただし、生活レベルは家族構成によって大きく異なります。年収800万円であっても、実際の手取りはおおよそ600万円です。毎月50万円手元に残る計算になります。独身者であれば、自由に使える金額も大きく、趣味に費やしたり海外旅行に頻繁に行ったりできるかもしれませんが、ファミリー世帯ではあまりぜいたくな暮らしはできないかもしれません。